「5月度大樹生命月間MVP賞」が9日発表され、阪神ロベルト・スアレス投手(30)が初受賞を果たした。野手部門では、ドラフト1位佐藤輝明内野手(22)が初受賞。阪神の同時受賞は、05年9月の今岡、下柳以来16年ぶりとなった。
開幕から9回を任されてきた守護神は「素直にうれしいです。毎日、いつも昨日以上にというのを心がけています。しっかりと毎日、毎日成長していけるのがいいと思うので、この調子で優勝目指して頑張りたい」と初受賞を喜んだ。
5月は12試合に登板し防御率0・00。被安打はわずか「5」に抑え、9セーブを挙げるなど驚異的な安定感。開幕からここまで18セーブを挙げ、2位の広島栗林に7差をつけて、2年連続のセーブ王へ独走中だ。
5月16日巨人戦(東京ドーム)では、その時点で球団最速タイの162キロをマーク。「自分の前の記録を抜けたことも良かったと思うけど、ただしっかりこれを続けられるようにシーズンを通してやっていきたいなと思うよ」。そう会見で話していた直後、8日の日本ハム戦(札幌ドーム)で、球団最速を更新する163キロを計測した。頼れる助っ人は、まだ進化中だ。
会見では同時受賞となった佐藤輝についても聞かれ「すごくいいバッターだなというのを感じているよ。アベレージもしっかりと残せる打者なので、すごく心強いし、これからもシーズン通して活躍してほしい。お互いが自分たちの良いところを出せるように」と絶賛した。
ここまでスアレスに任せた25試合は全部負けなし。チームで「スアちゃん」とも呼ばれ親しまれる助っ人は、チームの優勝のために腕を振る。
◆阪神選手の月間MVPダブル受賞 89年から野手と投手の2人表彰となって以降、阪神で同月に受賞者が出たのは05年9月の今岡と下柳以来、16年ぶり5度目。03年7月の今岡&井川と並び、最近の2度のシーズンで阪神はリーグ優勝を果たしている。首位を走るチームには吉兆だ。なお佐藤輝は、阪神の新人では94年5月藪、13年8月藤浪に続き3人目で、新人野手では初。セ・リーグの新人野手では、03年9月の村田修一(横浜)以来2人目となった。
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