テレビ高知
名古屋の大学と共同研究を進めている高知県立牧野植物園は、園が保管している東南アジアの国、ミャンマーの植物の中から、「抗がん剤として期待できる成分が見つかった」と発表しました。今後、研究をもとに、副作用の少ない新たな抗がん剤の開発が期待されます。 県立牧野植物園は、植物を有効に活用するため愛知県の名古屋市立大学と共同研究を行っていて、きょう研究の成果が発表されました。この中で、キョウチクトウ科の植物に含まれる成分=「ぺリプロシン」が、抗がん剤として効果が期待できることがわかりました。 細胞の中でたんぱく質が異常に生産されると、糖尿病やがんなど様々な病気の原因になりますが、研究によりますと、「ぺリプロシン」は細胞内たんぱく質の異常な生産を防ぐ働きがあるということです。「ぺリプロシン」は、東南アジアのミャンマーに自生するキョウチクトウ科の植物=「ぺリプロカ カロフィラ」の茎に含まれているといいます。正常な細胞への影響は少ないため、抗がん剤として開発されれば、副作用が従来より軽減されることが期待されています。 牧野植物園では2000年から、資源保護などを目的にミャンマーで植物の調査を行っていて、現地政府機関の協力のもと植物を高知に持ち帰り、保管しています。2014年からは薬の研究などを行う名古屋市立大学と共同研究を行っていて、植物園はミャンマーで採取した植物の抽出液700種類を大学に提供し続ける中で、今回の発見に 至ったということです。 「我々の持っている植物資源がすごく重要な役割を果たしたということがある。それがすごく我々にとっては大きな点。今後も(研究の)母体になっている植物資源の重要性をアピールしていきたい」(牧野植物園 川原信夫 園長) 植物園は今年3月に名古屋市立大学と連携協定を結び、これまで以上に互いの研究データを活用できたことなども、今回の発見に至った1つの要因だといいます。 「植物園での研究活動には限度がある。今回のように私たちが素材を提供し4段階のステップを経て今回の成果を得られた。このことは本当に嬉しく思う」(牧野植物園 松野倫代 研究員) 植物園では今後、新薬開発の研究とともに、県内企業との商品開発などにも力を入れていきたいとしています。
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