Tuesday, September 1, 2020

使用済み核燃料の保管、安全対策「合格」…青森・むつの中間貯蔵施設 - 読売新聞

 原子力規制委員会は2日、東京電力と日本原子力発電の3原子力発電所で生じた使用済み核燃料計3000トンを最大50年間保管する「中間貯蔵施設」(青森県むつ市)の安全対策が、新規制基準に適合したことを認める審査書案を了承した。施設の運営会社は2021年度以降に使用済み核燃料を受け入れ、「乾式貯蔵」と呼ばれる方式で管理する。

 了承により稼働の前提となる審査に事実上合格したことになる。施設の正式名称は「リサイクル燃料備蓄センター」。原発の敷地外で使用済み核燃料を保管する初の施設で、早期搬出を求める原発の立地自治体に配慮した東電と日本原電の出資で建設された。

 運営主体は、2社が設立した「リサイクル燃料貯蔵」(RFS、同市)で、今回、審査した施設の保管能力は3000トンだ。RFSは今後、設備を増設して容量を計5000トンに高める。

 規制委は14年1月、新基準に沿って審査を開始。地盤調査を基に、想定される地震の最大の揺れ(基準地震動)を引き上げさせ、運搬用クレーンの耐震性を補強させることにした。

 搬入される使用済み核燃料は東電柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)、日本原電東海第二原発(茨城県東海村)、同敦賀原発(福井県敦賀市)での保管分。3原発は現在、運転していない。事故が起きた東電福島第一原発と廃炉が決まった同福島第二原発の分の取り扱いは未定だ。2社は今後、搬送計画をつくる。

 国と電力業界は使用済み核燃料からウランとプルトニウムを抽出して再利用する方針を示している。しかし日本原燃の「使用済み核燃料再処理工場」(青森県六ヶ所村)が稼働しておらず、電力各社は各原発で貯蔵容量全体の7割を超す計1万6000トンを保管している。2社以外の電力会社は、中間貯蔵施設に搬入しない。原発の敷地外に保管先を探しているが、難航している。

 ◆乾式貯蔵=使用済み核燃料を金属製の容器に入れ、空気の自然対流で冷却しながら貯蔵する仕組み。冷却するのに電力を使わない。2011年の東京電力福島第一原子力発電所事故では、電源を失って原子炉建屋の貯蔵プールを冷やせなくなり、燃料が損傷し、放射性物質が飛散する危険が生じた。このため国は乾式貯蔵を推奨している。

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