2月23日、午前7時12分(太平洋標準時)。
米ロサンゼルスの南西部にある高級住宅街パロスベルデス地区を南北に走るホーソーン・ブルーバードで「タイガー・ウッズが運転していた車が交通事故。重傷か?」という第一報を聞いたとき、みなさんは咄嗟に何を思い浮かべただろうか。
これまでウッズが挙げてきた数々の勝利が、彼の類まれなる才能と技術力と精神力によって達成されたことは疑いようもない。
だが、ウッズは常々、こう言っていた。
「勝つためにはラックも必要だ」
ラックとは、運のこと。それならば、運とは何かと言えば、その正体は誰にもわからない。おそらくは目に見えない不思議な力のことなのだろう。そして、ウッズが挙げた通算82勝には、きっと「運」という名の不思議な力が働いていたのだと思う。
とりわけメジャー15勝目となった2019年マスターズは、4度目の腰の手術後、リハビリ生活と戦線離脱を繰り返し、どん底から這い上がって勝ち取った奇跡の復活優勝だった。あの勝利の陰に、目に見えない不思議な力を感じた人は少なくなかったはずである。
そう、そんなふうにウッズが史上稀なる「強運の持ち主」であり、「奇跡の人」であることを、今回の交通事故の第一報を聞いたとき、私はすぐさま思い浮かべ、「だから今回もきっと奇跡がある」と自分に言い聞かせていた。
「ウッズはひどく慌てていた」
その朝、「ウッズはひどく慌てていた」という目撃情報がある。セレブリティにゴルフのレッスンをするテレビ番組の2日連続の収録のため、ウッズは前日は元NBAのスター選手と撮影を行ない、この日も撮影現場のローリングヒルズCCへ向かうはずだった。
しかし、その途上で、ウッズがハンドルを握っていた車は道路から6メートル以上も脇のブッシュの中へ突っ込み、数回、激しく横転。ウッズは大破した車両の中に閉じ込められた状態になったが、駆け付けた警察官や消防士らが斧を使って窓やドアをこじ開け、ウッズを引っ張り出して救急搬送した。
「名前を尋ねたら『タイガー・ウッズだ』と自ら名乗った。意識はしっかりしていた。大量に出血しており、左右の脚に複数箇所、負傷していることは一目瞭然だった。しかし、命を落とさなかったのは奇跡だ」
ロサンゼルス市警の警察官の言葉を聞いたとき、「やっぱり奇跡があったのだ」と感じ、ほんの少しだけ安堵した。そして「神様、ありがとう」と心の中で呟いた。
からの記事と詳細 ( 【衝撃の交通事故】タイガー・ウッズに何が起きた? 「ひどく慌てていた」証言、大破したヒュンダイ製の車…(舩越園子) - Number Web - ナンバー )
https://ift.tt/3qToCvH
スポーツ
0 Comments:
Post a Comment