株式会社ワールドワイド・アイピー・コンサルティングジャパン(以下「WWIP」という)は、ASEAN化粧品指令「製品情報ファイル(PIF)のガイドライン」の内容について日本語翻訳を完了。内容に基づき、日本企業が化粧品製品を輸出するにあたって押さえておくべき、現時点でのPIFに関する基本情報を整理、9月27日に発表しました。
(ホームページ:https://wwip.co.jp/news210927/)
ご紹介と目的
ASEAN化粧品指令(ACD)は、製品を市場流通させている個人または企業が、製品情報ファイルをACD第6条に則り、ラベルに指定された住所にて保管し、当該加盟国の規制当局へ即刻提示ができる様に要求するものです。
ACDは、製品を市場流通させている個人または企業が、製品情報ファイルを、ラベル(ACD[Appendix II, C (e)]の要求に則り、現地市場へ流通させる会社の名前、住所または個人の情報を記載)に指定された住所にて保管し、規制当局へ即刻提示ができる様にすることとしています。
保管者&保管方法
「規制当局への製品通知に関するガイダンス文書」に「化粧品の市場流通を担当する地元企業」として示されていて、地元の製造業者または製造業者によって任命された代理人であり、輸出先国内で製品の流通、または製品の持ち込みを担当する会社等を指します。
保管方法については、ASEAN化粧品指令では要求はされていません。書面、またはデータでの保管が可能です。
保管期間
ASEAN化粧品指令は、PIFの保管は製品販売後3年以上を推奨しています。3年以降も製品の輸出を継続される様であれば、弊社としてはPIFも同様に保持しておくことをお勧めします。
PIF資料の一覧
PIF資料は4つのパートに分類されます。
a) パート1: 書類および商品についての情報
b) パート2: 成分名およびその含有材料の品質についての情報
c) パート3: 完成品の品質についての情報
d) パート4: 安全と効果についての情報
パート1
書類および商品についての情報提出要件:当局の検査デ要求された場合、即時の提出が必要
・開示手続きのコビー
・製品を流通する販売業者の事業登録証
・製造業者から流通業者への委任状
・自由販売証明書(CFS) ※ベトナムは2019年より不要
・成分名およびその含有量のリスト
・ラベルおよび製品情報
・「化粧品の適正製造規範(CGMP-ASEAN)」または相当基準に従って製造されることを製造業者が証明する書類
・ 製造ロット番号
・ 化粧品の安全性評価:安全性に関する開示書(評価者の名称、署名、評価結果、資格等が必要)
・人体に望ましくない影響(もしあれば)
・化粧品の効能の説明。機能や効果の評価の報告書とテストの結果など
パート2
・成分名およびその含有材料の品質についての情報提出要件:当局の検査デ要求された場合、15日~60日以内に提出が必要
・香料成分が含まれる場合、国際アロマセラピー協会(IFRA)のがイドラインに従い、香料の名称と番号、メーカーの名称と住所を入力
・原材料の安全性についてのデータ
・ASEAN Cosmetic Scientific Body(ACSB)
・EU Scientific Committee on Consumer Products(SCCP)
・US Cosmetic Ingredient Review Board(CIR)によるデータ)など
パート3
・成分名およびその含有材料の品質についての情報提出要件:当局の検査デ要求された場合、15日~60日以内に提出が必要
・国際命名法に則り、各成分名、成分割合、成分効能を明記した資料
・製造に関する情報:
- 製造業者の詳細情報:国籍、名称、所在地
- 製造プロセス概要
- 製造プロセス・品質管理についての詳細情報、製造に関するその他書類
・製品検査基準および方法
・製品の安定性に関する情報(使用期限が 30ヶ月間未満の製品の場合)
パート4
・成分名およびその含有材料の品質についての情報提出要件: 当局の検査デ要求された場合、15日~60日以内に提出 が必要
・安全性評価:成分、成分の化学構造、許容限界水準に基づく製品の安全性の評価報告(評価者の名称、署名が必要)
・製品安全性の評価者の経歴を説明する書類
・望ましくない影響または副作用の報告書(該当する場合のみ)
・ラベルに記載されている効能の説明書:成分と検査結果に基づいて、製品効能の評価についての報告(評価者の名称、署名が必要)
追加資料の要求の可能性
基本的に、PIF資料の一覧で記載のある資料を用意、提出することができれば、PIF資料としては十分とされていますが、ASEAN化粧品指令には、例外として追加資料の提出が求められる可能性がある、としています。例として、試験結果書類、追加試験の実施、製造記録などがあげられており、当局の要求に応じる対応が必要です。
ASEAN各国における対応の差
ASEAN化粧品指令とは、ASEAN各国の化粧品の取扱に対して規制をするものではなく、基準となる指標のガイダンスの意味合いがありますため、各国がASEAN化粧品指令を基にして、独自の規制や方法を取り入れているケースもあります。そのため、ASEAN地域におけるPIFへの取り組みについて、若干の内容の差がある場合があります。
弊社の取り組み
・PIF作成は、化粧品開示手続き等の申請に伴う業務に付随して承っております。そのため、基本的な当該製品の配合成分情報や生産に関する情報等を事前に頂いた上で、アセアン化粧品指令並びに現地ルールに適合している旨のチェックを済ませ(申請時)、登録完了後に備置きが必要なPIFを作成しております。
業務の範囲
・PIFは、申請時にご提出頂いた内容に加え、PIFに必要な添付書面に署名を頂き弊社で全て英文翻訳を行っております。
・最終的に弊社が作成したPIFは、現地の法務事務所や行政申請企業にチェックを受け、クライアント様に提出をしております。
流れについて、弊社では以下のような方式をとっております。
PIF作成ご依頼時
パート1:要求される資料を全て揃え、要求に従い署名した書面を添付し、PIFとして作成する。
パート2以降:現地当局からの要請があった場合、どのような資料、書面提出が必要になるかについて明記し、現地当局から要請を受けた場合にそうした資料要求に応じる旨を承諾する文書をOEM先に提示し署名を頂く。
当該署名を頂いた文書をパート1のPIFに添付する形で、備え置きのPIFとする。
作成期間:Part 1は書類がそろった時点から1~2週間程
現地当局からの要請があった場合
パート2以降については、現地当局からの要請内容、提出までの日数を早急に確認し、申請企業様、OEM様、関係企業様のご協力の基、資料を作成し提出までの用意をする。
ASEANへの化粧品申請やPIFのご質問等がございましたら、メール又は電話でお問い合わせください。
<本件に関するお問い合わせ>
株式会社WWIPコンサルティングジャパン
TEL : 03-6206-1723
Email: official@wwip.co.jp
<会社概要>
商号 : 株式会社 ワールドワイドアイピーコンサルティングジャパン
所在地 : 〒105-0003 東京都港区西新橋1-17-11
事業内容:アジア全域における知的財産に関するコンサルティング業務
行政関連申請業務代行、知財保護(調査・摘発)
1) 中国NMPA申請(化粧品・医薬関連製品)、中国SAMR申請(健康食品)の行政機関
に対する登録並びにコンサルティング業務。
2) アジア全域での化粧品・健康食品行政申請並びにコンサルティング業務。
3) 日本製品の模倣品を発見し、模倣品工場の調査と摘発を行います。
4) 越境ECサイトの非正規流通を著作権侵害で摘発します。
5) 商標登録の申請をアジア全域で迅速に実施します。
6) 常時監視体制により効果的な冒認商標対策を実施します。
URL: http://www.wwip.co.jp/
<免責事項>
文中に記載の条例名称等の和訳は、英語・インドネシア語を翻訳したものですので、和訳はあくまでも便宜的なものとして利用し、適宜、原文を参照していただくようお願いします。
当該和訳より決定、もしくは行為を起こしたことにより、損害を蒙ったとしても、一切の責任を負いません。
また、今後、法令・規定の追加・変更に伴い必要情報が変更される可能性があることをご了承ください。
からの記事と詳細 ( アセアン化粧品指令「アセアン諸国 PIF保管義務について」WWIPリリース - Dream News )
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