2003年8月16日のボルトン戦で一度目のデビューを飾ったC・ロナウド [写真]=Getty Images
マンチェスター・Uは8月31日、ユヴェントスからポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドが完全移籍で加入し、1年の延長オプションが付随した2年契約を結んだことを発表。36歳の“再デビュー”は、代表ウィーク明けのニューカッスル戦になるのではないかと見られている。
2003年から6年間マンチェスター・Uに在籍し、3度のリーグ制覇と2007-08シーズンのチャンピオンズリーグ優勝に貢献したC・ロナウド。アレックス・ファーガソン氏率いるマンチェスター・Uの選手として、初めてプレミアリーグの舞台に立ったのは、2003年8月16日のボルトン戦だった。1点リードで迎えた61分から投入され、堂々たるプレーを披露。最終的に2003-04シーズンの開幕戦で、チームは4-0の大勝を収めた。
当時、未来の大スターのデビューに立ち会ったのはどんな選手たちだったのか。18年前、C・ロナウドのプレミア・デビュー戦に、スタメンとして出場していたマンチェスター・Uの選手たちを紹介する。
■GK ティム・ハワード
C・ロナウドと同じく2003年夏にマンチェスター・Uに加入した元アメリカ代表GK。1年目は正GKを務めたものの、絶対的な信頼を得ることはできなかった。2年目にはロイ・キャロルと出場機会を分け合い、3年目はエドウィン・ファン・デル・サールの加入で完全に控えに。2006年にローン加入したエヴァートンで自信を取り戻し、1年後に完全移籍。10年在籍したエヴァートンでは公式戦413試合に出場した。現在はUSLC(アメリカ2部)の「メンフィス901」のスポーツ・ディレクターを務めているハワード。C・ロナウドのマンチェスター・U復帰の知らせに対し、ツイッターで「最高だね」と反応している。
■DF フィル・ネヴィル
負傷離脱していたギャリー・ネヴィルの代わりに、18年前の開幕戦で右サイドバックを務めたのは、弟のフィル・ネヴィルだった。マンチェスター・Uではユーティリティ・プレイヤーとして重宝されたP・ネヴィル。2005年にエヴァートンへ移籍した後はキャプテンも務め、中心選手として活躍。引退後は指導者の道へ進み、イングランド女子代表監督としては、2019年ワールドカップでチームを4位に導いた。今年1月からはマンチェスター・U時代の盟友デイヴィッド・ベッカムが共同オーナーを務めるMLS(メジャーリーグ・サッカー)のインテル・マイアミを率いている。
■DF リオ・ファーディナンド
プレミア史上屈指のセンターバックが全盛期を過ごしたのがマンチェスター・Uだった。2002年にリーズから加入し、12年に渡って同クラブでプレー。C・ロナウドと共にピッチに立った試合数は221回を数えるという。今回、C・ロナウドがライバルであるマンチェスター・Cに加入間近と聞いたファーディナンドは、すぐに元同僚に電話をかけ、「嘘だと言ってくれ」と泣き落としたのだとか。先輩からの一言も、C・ロナウドの心を揺り動かす一因となったかもしれない。
■DF ミカエル・シルヴェストル
左サイドバックとセンターバックをこなした元フランス代表DF。マンチェスター・Uには1999年から、アーセナルに移籍する2008年までの9年間所属。C・ロナウドとは138試合も一緒にプレーをした。晩年はアメリカやインドでもプレーをしたシルヴェストルは現在、メディア活動やラム酒を扱うビジネスに携わっているとのこと。C・ロナウドの古巣復帰について、「今年のクリスマスは早いね」とツイッターで喜びを表現している。
■DF クイントン・フォーチュン
フランスで開催された1998年ワールドカップで活躍し、翌年にマンチェスター・Uに加入した元南アフリカ代表DF。マンチェスター・Uでは7年間で127試合に出場し、10ゴールを記録した。2020年9月にチャンピオンシップ(イングランド2部)のレディングでコーチに就任するまでは、マンチェスター・UのU-23チームでアシスタントコーチを務めていたフォーチュン。この夏に「UEFAプロライセンス」を取得しており、近い将来、監督として姿を見ることができるかもしれない。
■MF ロイ・キーン
歯に衣着せぬ発言がお馴染みの闘将もC・ロナウドには賛辞を惜しまない。17歳でビッグクラブに加わったC・ロナウドをキャプテンとして迎えたキーン。自身の自伝の中で、加入当初のC・ロナウドについて、「彼のことをすぐに気に入った。存在感があるし、態度も良かった」と綴っている。今回の復帰に関しては、インスタグラムで「おかえり、クリスティアーノ」とシンプルながら歓迎の意を示したキーン。現役引退後はサンダーランド、イプスウィッチで監督を務めた後、アイルランド代表、アストン・ヴィラ、ノッティンガム・フォレストでアシスタントコーチを務めたが、2019年を最後に現場からは離れ、現在は主にメディアで活躍している。
■MF ニッキー・バット
18年前のボルトン戦でC・ロナウドに代わってピッチを退いたのがバットだった。ライアン・ギグス、ポール・スコールズ、ベッカム、ネヴィル兄弟らとともに「92年組」の一員としてチームを支えた元イングランド代表MF。C・ロナウドが加入した翌年にニューカッスルに移籍。最後は香港の南華足球隊でもプレーをした。2012年にマンチェスター・Uにコーチングスタッフとして戻り、アカデミーの統括も行っていた。マーカス・ラッシュフォードやスコット・マクトミネイ、メイソン・グリーンウッドなどの成長を手助けしたが、今年3月にクラブを離れている。
■MF ライアン・ギグス
EURO2020の記者会見で、C・ロナウドが『コカ・コーラ』のボトルをどかして「水」と叫んだことは大きな話題となったが、同選手のストイックの源は、ギグスにあるかもしれない。若かりし頃に朝食にコーラを持ってきたC・ロナウドを説教したことがあったというギグス。現役時代はいち早く“ヨガ”をトレーニングに取り入れるなど、人一倍健康に気を使っていた。その甲斐あって、40歳まで現役を続行。マンチェスター・Uでの公式戦出場試合数は歴代最多の「963」。2位のボビー・チャールトン氏を200試合以上も上回っており、今後も抜かれることはないだろう。
■MF ポール・スコールズ
マンチェスター・Uでの公式戦出場718試合は、ギグス、チャールトン氏に次ぐ歴代3位。チームメイトたちから絶大な評価を受け、元イングランド代表FWウェイン・ルーニーも、自身が一緒にプレーをした中でのベストプレイヤーにスコールズを選出。「ボール扱いが素晴らしく、それほどスピードがあるわけじゃないけどキレがあって近づくことができなかった」と絶賛し、キャリア晩年にストライカーから中盤にコンバートした際には、スコールズのプレーを参考にしたという。なお、現役時代はマスコミ嫌いで知られたスコールズだが、引退後は辛口コメンテーターとして活躍している。
■FW オーレ・グンナー・スールシャール
スールシャール“監督”の下でプレーをすることになるとは、18年前のC・ロナウドは想像していなかっただろう。マンチェスター・Uで2人が同時にピッチに立ったのは32試合。その間、スールシャールはC・ロナウドのアシストで2得点を決め、C・ロナウドはスールシャールのパスから1得点をマークした。C・ロナウドの起用法について、「以前は右ワイドでも左ワイドでも前でもプレーをしていたが、今はセンターフォワードとしてプレーをしている。ボックス内に入ってゴールを決めてほしい」と語ったスールシャール。元チームメイトとしてC・ロナウドの能力を最大限に引き出すことができるだろうか。
■FW ルート・ファン・ニステルローイ
マンチェスター・Uに続きレアル・マドリードでもC・ロナウドとチームメイトだった元オランダ代表FW。マンチェスター・Uには2001年にPSVから加入。2002-03シーズンにはプレミア得点王に輝き、同シーズンのリーグMVPにも輝いた。引退後はPSVの下部組織とオランダ代表でコーチを務め、今季からはPSVのU-21チームを監督として率いている。
(記事/Footmedia)
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