Monday, January 4, 2021

大畑大介氏が見た花園4強展望 FW平均体重100キロ超の桐蔭学園が「頭一つ抜けた総合力」 - スポニチアネックス Sponichi Annex

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第100回全国高校ラグビー大会準決勝 ( 2021年1月5日    花園ラグビー場 )

桐蔭学園・青木(左)
Photo By スポニチ

 第100回全国高校ラグビー大会準決勝が5日に大阪府東大阪市の花園ラグビー場で行われる。初優勝を狙う京都成章(京都)は東福岡(福岡第1)と、同じく初優勝を目指す大阪朝鮮高(大阪第2)は桐蔭学園(神奈川)と激突する。節目の記念大会も頂点まであと2つ。テストマッチ通算69トライの世界記録を持ち、ラグビー世界殿堂入りも果たした大畑大介氏(45)が4校の注目選手を挙げた。

 <第1試合>
 京都成章(京都)―東福岡(福岡第1)
 初の決勝進出を目指す京都成章に勢いを感じる。勝敗を分けそうなのはFW戦です。大きく強いFWを全面に出し、いかに自分たちの土俵で戦えるか。東福岡は例年ボールを動かす形ですが、今大会は特にしんどい時間帯に必ずFWで得点を重ねてきた。個の能力も高く、ボールを持てば一気に局面打開できる選手もそろっています。

 京都成章のロック本橋は1メートル93、113キロと体が大きい割にハンドリングスキルが高く、走力もあってトライを取る感覚を持ち合わせています。外に意識が働いたらパスもできるし、前があいたら一気に突進できる。今大会の失トライは尾道戦の一つだけ。危ないシーンがあっても守り抜く防御の堅さも健在です。SH宮尾―SO大島の超攻撃的なハーフ団も魅力です。視野が広く、スペースがある時にボールを持つと、さらに能力を発揮する。今大会FBに回っている辻野は安定感あるプレーが光ります。

 東福岡のキーマンは準々決勝でも働きが目立ったプロップ本田。1メートル74、117キロの体格ですが、ボールを持って走れるし、トライにつながるラストパスも放つ。密集では前に出る力もあります。非常に走力があり、キープ力のある選手です。バックスの軸は平、寺下の両CTBでしょう。準々決勝の激闘で負ったダメージをいかに回復できるかもポイントの一つです。
 
 <第2試合>
 大阪朝鮮高(大阪第2)―桐蔭学園(神奈川)

 大阪朝鮮高の金昂平(キムアンピョン)は今大会No・1のFBと言っていいでしょう。4試合連続の計6トライ。トライを取りきる能力は抜けています。コース取り、ランニングスキルは一級品です。一番しんどい時間帯にチームに勢いをもたらすことができる。我慢強く防御を重ねる中、あれだけスコーンと得点を取れる選手がいるのは本当に心強い。おそらく守る時間帯が増えるでしょうが、ターンオーバーから一気に攻め込む力に長けたチーム。耐えて耐えてワンチャンスにかける、そんな展開が予想されます。No・8金勇哲キムヨンチョルら要所要所にいい選手もいます。

 4強進出チームでは桐蔭学園が総合力で頭一つ抜けた印象です。準々決勝の御所実戦は相手がやりたいラインアウトからのモールを完全に崩した。県大会ら毎試合チーム力を上げてきている印象で、花園で頂点に立つまでの道筋を順調にたどってきています。FW平均体重は100キロ超。まるで大学生のようなチームです。

 特にNo・8佐藤、ロック青木、フッカー中山の存在が大きい。佐藤は中学時代にバックスの経験もあるだけにスピードがあるし、ランニングスキルが高い。青木は何でもこなせる万能型。中山はボールキャリアーとして力を発揮する。全員が前にボールを運ぶ力があります。昨年の優勝経験者が残っているのも強みです。1年生のFB矢崎は体も大きく、楽しみな選手。相手FB金昂平とのマッチアップも見所の一つです。

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