
複数の選択肢も「ギリギリの選択だったのかも」
「東京五輪での久保は、一定の信頼のもとで一定の時間を与えられれば、世界のなかでも結果を残せるところを見せた。昨シーズンはビジャレアルとヘタフェで力を出し切れなかったですが、ヘタフェの1部残留を決める得点をあげたり、五輪で3得点をあげたりしたことで、ポジティブな情報が上書きされたと思います。マジョルカから再オファーが来たのは、クラブ側が久保を評価している表れに他ならない」 国内外を問わずに、複数の選択肢があったはずである。東京五輪のスペイン代表に招集されたマルティン・スビメンディ、ミケル・メリノ、ミケル・オジャルサバルらが所属するレアル・ソシエダが、関心を示しているとの報道もあった。 中西氏が続ける。 「完全移籍であれば自分のいきたいクラブを、もちろんオファーがあっての前提ですが、自分で選べる可能性がありますが、久保は期限付き移籍です。所属元のレアル・マドリーと、移籍先のクラブの思惑が絡みます。レアル・マドリーからすれば、試合に出場する可能性の高いクラブで、経験を積んでほしいと考えるでしょう。マジョルカへの移籍がベストの選択ではないかもしれませんが、期限付きですから本人の意思だけでは決められない、という観点に立つと、開幕まで時間もなくギリギリの選択だったのかもしれません」
なぜレンタル料が発生しないのか?
中西氏が注目するのは、「レンタル料」が発生していないことだ。 「マジョルカの予算規模を考慮したのかもしれませんが、客観的に見れば普通ではない。だとすれば、それに見合ったことを想定しているのかもしれない。レアル・マドリーのEU圏外選手の3枠はブラジル人で埋まっているので、久保が期限付き移籍するのは既定路線だったのでしょうが、ビニシウス・ジュニオールがスペイン国籍の取得へ前進していると言われている。それによってひとつ空いたEU圏外枠を久保に充て、冬の移籍市場で呼び戻す、という想定があるのかもしれません」 買取りオプションがないことについてはどうだろう。昨シーズンのビジャレアルで十分なプレー機会を得られなかった背景のひとつに、「買取りオプションのついていない久保ではなく、若手の有望株を起用したほうが将来的にクラブの利益になる」というクラブ側の思惑が見え隠れした気がするのだ。 「ビジャレアルでの選手起用については、そう考えられるところがあったかもしれません。ルイス・ガルシア監督が『買取りオプションなし』をどうとらえるのかですが、私自身は心配していません。 どんな立場でもチームのために全力で戦うことを、久保は一昨シーズンのマジョルカ、昨シーズンのビジャレアルとヘタフェで証明しています。また、1部残留を目ざすマジョルカの立場として、勝点1や勝点3を絶対に取らなければいけない試合がある。1試合の重み、勝点1の重みを考えると、監督は結果を出すための選手起用をするはずで、久保はその選択肢に入ってくると思うのです。これまで多くの監督のもとでプレーしてきた久保は、監督の意図を読み取ることに長けている。トレーニングから全力を出すのはいつものことで、その姿勢はマジョルカでも変わることはなく、彼への評価につながっていくはずです」
からの記事と詳細 ( 久保建英のコーチ中西哲生に聞く“2季ぶりのマジョルカ復帰”「なぜレンタル料なし?」「何が求められている?」(Number Web) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
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