オーストラリアのほぼ中央に位置するアリススプリングズの乾いた大地に100機を超える航空機が並んでいる。ここはアジア・パシフィック・エアクラフト・ストレージ(APAS)が空港近くで運営する駐機施設だ。
欧米を中心に新型コロナウイルスの感染拡大が続くものの、運航再開で呼び戻される旅客機もある。必要ならすぐ飛び立てる状態で航空機を「保管」している。
乾燥して夜間は低温
航空分析のシリウムによれば、アジア太平洋地域では1日1回以上飛行する航空機の数が新型コロナ前の水準近くに戻っている。新型コロナをある程度抑え込んでいる中国のような航空市場で、国内需要が持ち直していることが背景だ。
ただ、国際線の需要は引き続き弱い。国際航空運送協会(IATA)は9月、想定より回復が弱いとして2020年の運航見通しを下方修正した。航空会社290社ほどが加盟するIATAは、19年に比べ年間トラフィックが66%減ると予想。これまでは63%減と見込んでいた。
この駐機施設で目立つのはシンガポール航空とキャセイパシフィック航空の旅客機だ。シンガポールも香港も国内・域内線市場はない。
アジアの大半で待機中の旅客機が減っているとシリウムのデータは示すが、この駐機施設で出番を待つ航空機の数は増えている。湿度が高く航空機を長期にわたって地上で待機させておくのに適していない地域がアジアに多いためだ。アリススプリングズは乾燥した気候や夜間の温度低下など保管にほぼ完璧な条件を備える。
APASのマネジングディレクター、トム・ビンセント氏によると、豪州の中央部に航空機を置く施設を造るというアイデアはずっと以前からあったが、最初に実行したのが同氏だ。ドイツ銀行で債務アナリストをしていたこともあるビンセント氏は、550万豪ドル(約4億650万円)を調達。数多くの規制要件をクリアし、この駐機施設を13年に造った。最初の航空機受け入れはその1年後だった。
4回目の拡張申請へ
ビンセント氏は、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)後もAPASを運航待機の航空機が集まる南半球のハブにしようと計画している。4回目の拡張を当局に申請するところで、さらに60機のワイドボディー(双通路)機を受け入れることができるよう、収容能力を250~300機に拡大するつもりだ。
この施設に置かれる航空機数は200前後で落ち着くとみるビンセント氏だが、「業界にとって信じ難い厳しい時期だ」と指摘。「意外に早く空に戻る旅客機もあると期待したいが、駐機とメンテナンスが必要な航空機がまだまだ多くある」と話している。(ブルームバーグ Paul Allen)
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November 04, 2020 at 08:38AM
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豪の駐機施設、運航再開なら100機超が即応 ほぼ完璧な保管条件 - SankeiBiz
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