日本プロ野球選手会は、中日の契約更改交渉で加藤宏幸球団代表の言動に対して28日、抗議文を送付した。
26日から始まった交渉で木下拓、福、福谷が保留。同代表による査定方法の事前説明が二転三転したり、不十分であることに加え、メディアに対して金額への不満でもめている印象を与える発言をしていると指摘した。「選手と球団の信頼関係を維持できない状況」として「球団代表の言動に強く抗議し、所属選手に対する十分な説明、誠実な協議を求める」と締めている。今季はコロナ禍の影響で試合数が減少し、経営も悪化。厳しい交渉が予想される中で選手会は球団に丁寧な説明を求める一方で、選手には納得できるまで保留するように呼び掛けている。
抗議文は主に以下の通り。
当会は、選手と球団は、球界の発展、球界の将来を共に考えるパートナーであり、危機的な状況においても共通の情報のもとに、前向きに話し合う関係づくりに努めてまいりました。この観点からも、信頼関係を維持できない事象の発生を避けるために、全力で選手に寄り添っていく考えです。ここ数年、選手と球団とのコミュニケーションが活発になり、誠実な協議が可能になるよう、当会は、契約更改における査定方法の十分な事前説明、年俸金額の事前通知を求めてきました。さらに今オフの契約更改については、例年とは前提となる試合数が異なるため、契約更改に関する球団から選手への十分な事前説明がより重要になります。
しかしながら、11月26日から始まりました中日ドラゴンズの契約更改交渉においては、中日球団代表による所属選手に対する査定方法の事前説明が二転三転したり、不十分な点がありました。また、所属選手との契約更改交渉後に、同代表が、メディアに対して、一方的に所属選手が年俸金額でもめているかの印象を与える発言をするなど、選手と球団の信頼関係を維持できない状況が発生しています。そこで、当会は、中日球団に対して、これら球団代表の言動に強く抗議し、所属選手に対する十分な説明、誠実な協議を求める申し入れを行いました。
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