プロボクシングWBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(32)=Ambition=が昨年12月31日の2度目の防衛戦(東京・大田区)時に受けたドーピング検査で、禁止薬物の大麻成分に陽性反応を示していたことが26日、関係者への取材で分かった。井岡の代理人の弁護士は、違法薬物や不正薬物を摂取したことは一切ないと主張。日本ボクシングコミッション(JBC)は27日にプレスリリースを発表するとしたが、大みそか決戦から4カ月後に発覚した事態に波紋が広がりそうだ。
世界4階級王者に、衝撃の事実が発覚した。昨年大みそかの“史上最高の日本選手対決”で、元世界3階級王者の田中恒成(25)=畑中=に8回TKO勝ちした井岡から、禁止薬物の大麻成分が検出されたことが分かった。JBC関係者は本紙の取材に「ドーピング検査のA検体で、大麻成分の陽性反応を示したことは間違いない」と明かした。
JBCは近年、国内で行われる世界戦時には必ず両選手に独自のドーピング検査を行っているが、禁止薬物に陽性反応を示したことはなかった。
ドーピング検査はまず、採取した同じ尿検体をA検体とB検体の2つに分ける。最初に分析するA検体が陽性なら、選手側が再検査を要求すればB検体の分析を行う。両検体ともに陽性ならドーピング違反が確定する。
A検体の検査で反応が出たため、JBCが警察に相談。井岡の代理人の服部真尚弁護士は本紙の質問状に対し、事情聴取を受けたことを認め「捜査は終了したと報告を受けており、嫌疑は晴れています」と文書で回答した。「井岡が不正薬物を摂取した事実はありません。ただし、心当たりが一点あります。使用していた(合法の)CBDオイルから大麻成分が検出された可能性があるのではないかと考えています」とした。
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