熊本市中央区の竹野惠子さん(81)は昨年11月、父續[つづき]さんの遺品を中央区の県護国神社に寄贈した。44歳の陸軍少尉だった續さんは1944年、インドネシアで戦病死。遺品は手帳や軍の経歴書、勲章など約100点に上る。
竹野さんは「決して失ってはいけない記録と記憶」と考え、遺品を守ってきたが、「受け継いでくれる子どもはおらず、どう残そうかと途方に暮れていた」という。
県護国神社は、このように寄贈された遺品を2017年まで展示していた。今は整理のため休止中。最近は年7~8件の寄贈があり、禰宜[ねぎ]の中村雅哉さん(38)は「どんな資料価値があるのか分からないけど、守っていってほしいという依頼が多い」と説明する。
竹野さんは、これとは別に、續さんが残した部下の戦死状況の詳しい記録などを市立熊本博物館に寄贈。「私以外の遺族や、後世の人たちが事実を知るために生かしてほしい」と切望している。
中央区の牛島昌子さん(81)は、母ヨシさん(故人)が保管していた父重嘉さんの遺品を市遺族連合会に寄贈した。海軍にいた重嘉さんは1943年、東シナ海を航行中に魚雷攻撃を受け、37歳で戦死。父の記憶は断片的だが、遺品の手紙ではポリオ(小児まひ)に感染した牛島さんを心配していた。
からの記事と詳細 ( 戦没者遺品保管難しく 遺族の高齢化進む 活用期待、博物館に寄贈も - 熊本日日新聞 )
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