Friday, November 26, 2021

コメの需給安定に900億円 農水省補正予算、長期保管の新支援も - 朝日新聞デジタル

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五郎丸健一

 農林水産省は2021年度補正予算に、コメの需給・価格の安定対策として約900億円分の事業を盛り込んだ。主食用米以外の作物への転換を促す助成を増やすほか、長期保管の新たな支援も行う。減り続ける需要に合わせて供給を抑える対策に多額の国費を投じる状況が続いている。

 対策の柱は、20年産主食用米の在庫約15万トンを対象にした特別枠の新設で、165億円を計上した。コロナ禍の影響で外食などの需要が減った量に相当する。農協などの集荷業者に対し、長期保管の経費を国が全額補助。中食・外食業者への販売経費も補助する。市場に出回る量を抑え、価格を下支えするねらいだ。

 22年産米については、約4万ヘクタール(生産量で20万トン余り)の作付け転換が必要とみており、転作支援もてこ入れする。需要が見込める麦や大豆、輸出・加工用米などの栽培を計画的に進める生産者に助成金を出す「水田リノベーション事業」に420億円を計上。20年度3次補正の290億円から大幅に積み増した。

 今回の補正予算農水省分は総額約8800億円にのぼる。予算全体が膨らむなか、20年度3次補正の約1兆500億円に続き、異例の規模となった。(五郎丸健一)

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