Wednesday, November 25, 2020

ストレージのAIOpsを実現するツール:ストレージ分析【後編】 - TechTargetジャパン

iStock.com/metamorworks

 前編(Computer Weekly日本語版 11月4日号掲載)では、ストレージ管理の現状とAIOpsの可能性を紹介した。

 後編では、ストレージの自動管理を実現するツールを幾つか紹介する。

利用可能なツール

 豊富なデータソースとある程度のAIを組み合わせることで、システムのパフォーマンスと可用性を大幅に改善したと宣伝するサプライヤーもある。

 Hewlett Packard Enterprise(HPE)の「InfoSight」は、最も高度な製品の一つといわれている。InfoSightはメンテナンスとパフォーマンスについて、10万個のシステムの3000万〜7000万台のセンサーを監視する。

 InfoSightは人間の介入なしに潜在的な問題の86%を検出して解決するという。HPEによると、InfoSightが解決した問題の54%はストレージ「以外」やスタック内の別の場所にあったという。現時点でInfoSightが連携するのはHPEの「Nimble」と「3PAR」のみだ。

 Virtana(正式にはVirtual Instruments)もシステムパフォーマンス管理をリードする1社で、ハイブリッドアーキテクチャやプライベートクラウドに力を入れている。

 この市場に参入しているサプライヤーはそれだけではない。クラウドベースの「Storage Insights」を提供するIBM、「Active IQ」を提供するNetApp、Hitachi Vantaraなどがよく知られている。

 MicrosoftもREST APIを使った機能、Windows Serverで利用できる機能、「Microsoft Azure」の機能など、幅広い監視機能を提供している。これらはストレージ密度の高いサーバの実行に使われるプラットフォームだ。VMwareも、「VMware vSAN」向けのインテリジェント最適化ツールを通じて仮想化環境向けのツールセットを提供している。

 こうした製品を組み合わせることで自社の環境を監視して最適化し、障害の発生を防ぐ強力なツールがCIO(最高情報責任者)に提供される。

スマートさを増すシステムとストレージ

 とはいえ、業界は機器に依存しないインテリジェントなストレージ管理に向けた道のりの初期段階にある。

 ESGのシンクレア氏は次のように語る。

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