パ・リーグ オリックス7―6西武 ( 2021年4月22日 京セラD )
集中力を研ぎ澄ませた。9回2死満塁。オリックス・T―岡田は追い込まれてからバットを指1本分、短く持った。「つなぐ意識。四球でも何でもいいから」。西武の守護神・増田の投球に食らいつき、7球目の内角149キロ直球を捉え、右翼フェンスに直撃させた。塁を埋めた走者が全員生還。6年ぶりの三塁打が起死回生の一打になった。
一度は“試合終了”だった。直前の2死一、二塁でジョーンズの三ゴロが二塁へ転送されてアウトの判定。中嶋監督のリクエストで覆った。リプレー検証の間、T―岡田が「つなぐから任せた」と約束した次打者・杉本が左前へ6年目で初のサヨナラ打。瞬く間に歓喜の輪が広がった。
11年前の本塁打王に定位置の確約はなく、試合に臨むリズムは難しい。「雑にならないように」と言い聞かせ、練習から常に試合を想定してきた。初3安打で今季初めて打率2割台に乗せた一方、得点圏打率・600。今季8安打のうち適時打が6本を占める。
13日のソフトバンク戦で愛用の香水を“無断使用”した杉本が好調。4試合ぶり先発だった試合前、その後輩から香水をかけられた。「打っているのはアイツの実力。かわいいヤツですよね」。絆で結ばれた2人が大仕事を成し遂げた。
中嶋監督にとっては昨季代行時代を含めて初のサヨナラ勝利。「誰一人、諦めていなかった。お前ら凄いな…と思う」。今季初3連勝に底力を感じ取った。3点差逆転サヨナラは15年ぶり。今年のオリックスは、こんな試合ができる。(桜井 克也)
○…オリックスのサヨナラ勝ちは昨年7月10日の日本ハム戦以来。中嶋監督にとっては昨年8月21日からの監督代行時代を含めて初めてになる。チームの最終回3点差からの逆転サヨナラ勝利は、06年8月9日西武戦で9回に2―5→6X―5として以来15年ぶり。
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