体格に勝る海外の強豪を次々と破り、ジュニアの世界大会を制してから4年で、一気にオリンピックの金メダリストに上り詰めました。
素根選手は、柔道を始めたばかりの小学校低学年のころ、すでに「オリンピックで金メダルを取りたい」と自然に思うようになっていたと言います。
地元、福岡県久留米市の高校2年生だった2017年の世界ジュニア選手権で優勝し、オリンピックが現実の目標として描けるようになりました。
ここからの成長速度は、周囲の期待をはるかに上回るものでした。
当時、女子最重量級の第一人者だった朝比奈沙羅選手に5連勝、初めて出場したおととしの世界選手権では、オリンピックの金メダリストを倒して金メダルを獲得。続く国際大会でも優勝し、柔道の日本選手で最も早くオリンピック代表の座をつかみました。
急成長を支えたのは圧倒的な稽古量です。「人の3倍は努力する」と言い、多い日には1回4分の乱取りを30本以上も繰り返しました。
身長1メートル60センチあまりの素根選手は、この階級では小柄で、体格で勝る海外選手との対戦を意識して稽古相手はほとんどが男子選手でした。
常に意識して取り組んできたのは、相手の襟をつかむ「釣り手」を上げ続けることです。釣り手を下げ、上背で勝る相手に上から圧力をかけられると、技を出すことができなくなるためです。
自分よりも背の高い相手に対し、「釣り手」を高く保ち続けることはつらく苦しい体勢ですが、素根選手はこの体勢を試合で貫くことについて「もちろんきついが、ずっとそれを続けられるのは日頃の練習の力。練習は裏切らないと信じている」と話しています。
釣り手を上げ続けて相手の圧力を封じてしのぎ、隙をついて懐に潜り込んで技をかけるのが自分の柔道という素根選手。「自分のペースに持ち込めれば負けないのかなと思う。名前の通り”輝”きたい」と自信を持って大舞台に立ちました。
初めてのオリンピックは大きな相手との対戦が続きましたが、圧倒的な稽古量で培った自分の柔道を貫きました。
ジュニア世代での優勝から4年で、一気にオリンピックの舞台でも頂点に立ちました。
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