<陸上:日本選手権>◇4日◇ヤンマースタジアム長居◇女子5000メートル
今季1500、3000メートルで日本記録を樹立した田中希実(21=豊田自動織機TC)が、21年に延期となった東京五輪代表に内定した。
15分05秒65を記録し、優勝。レース前時点で五輪参加標準記録(15分10秒00)を突破しており、五輪内定は優勝が条件だった。20歳のホープ広中璃梨佳は2位だった。
兵庫・小野市で生まれ、現在は同志社大スポーツ健康科学部に在籍する3年生。クラブ活動ではなく、大学や豊田自動織機の理解を得て、父健智さんと二人三脚で力を高めてきた。
今年7月。田中は五輪延期について、こう言った。
「『この大会でこうしよう』っていうのを、元々あまり作らないタイプ。毎年、自己ベストを狙っている感じです。それが東京五輪とか、大きい大会であれば一番いいですけれど、だからといって五輪が延期になっても、そこまで精神的な影響とかはなかったです」
目の前に全力を尽くすスタイルを貫き、五輪の舞台で勝負する。
▽優勝した田中希実のコメント「自分の力に自信を持ちきれなかった。怖い中でも出し切れて良かった。どんな展開になっても最後は勝ち切ると思っていました」
◆田中希実(たなか・のぞみ)1999年(平11)9月4日、兵庫・小野市生まれ。小野南中3年時に全国中学校大会1500メートルで優勝。西脇工高を経て、同大1年だった18年のU20(20歳未満)世界選手権で3000メートル優勝。19年世界選手権5000メートル14位。20年は7月のホクレン・ディスタンスチャレンジ深川大会の3000メートルで8分41秒35を記録。福士加代子の日本記録を18年ぶりに更新。8月のセイコー・ゴールデングランプリでは1500メートルで4分5秒27。小林祐梨子の日本記録を14年ぶりに更新。目標は「800(メートル)から5000(メートル)まで走れるマルチランナー」。153センチ、41キロ。
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