Sunday, March 7, 2021

マンUがマンCを「わずか43%」に。どのようにして無得点に抑えたのか? カンセロ封じに不可欠な存在だったのは…【分析コラム】 - フットボールチャンネル

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プレミアリーグ第27節、マンチェスター・シティ対マンチェスター・ユナイテッドのマンチェスターダービーが現地時間7日に行われ、0-2でユナイテッドが勝利を収めた。開始1分足らずで得たPKから先制したユナイテッドは、シティに攻め込まれながらも決定的な場面を作らせず。シティを困らせたのは、ユナイテッドの徹底したジョアン・カンセロ封じだった。(文:加藤健一)

2021年03月08日(Mon)11時37分配信

シリーズ:分析コラム
text by 加藤健一 photo Getty Images
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マンCは開始33秒でPK献上

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【写真:Getty Images】

 マンチェスター・シティの無敗は28試合でストップした。無得点に終わったのは昨年12月12日のマンチェスター・ユナイテッド戦以来。つまり、シティはユナイテッドからプレミアリーグで1点も奪えなかったことになる。

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 マンチェスター・シティが自陣でのスローインからボールを失う。マーカス・ラッシュフォードのドリブルはシティの守備に引っかかったが、こぼれ球を拾ったアントニー・マルシャルがペナルティーエリア内に侵入。すると、ボールロストのきっかけとなったガブリエウ・ジェズスがマルシャルを倒してしまう。ユナイテッドにPKが与えられ、ブルーノ・フェルナンデスがこれを成功させた。

 PKの判定が下されたのは開始わずか33秒。2分の得点でシティはリードを許すこととなった。シティは公式戦で破竹の21連勝、その間13度のクリーンシートをマークしている。先制点を許したのは実に13試合ぶりだった。

 失点シーンに代表されるように、立ち上がりのシティは自陣でのボールロストが目立った。4分にはこともあろうか、ペナルティーエリア内でボールを失い、フィニッシュに持ち込まれている。立ち上がりからアグレッシブなプレーを見せたユナイテッドに、足元をすくわれていた。

マンUのカンセロ封じ

 4-3-3のシティと4-2-3-1のユナイテッドはお互いの最終ラインを除いて選手がマンツーマンでマッチアップする。シティはユナイテッドのプレッシングに苦しんでいた。

 右サイドバックのジョアン・カンセロは左ウイングのマーカス・ラッシュフォードにマンマークで監視されていた。サイドに開いてボールを運ぶ右センターバックのジョン・ストーンズにラッシュフォードが対応すると、カンセロへのマークはフレッジへと受け渡された。

 このとき、中盤にはシティの数的優位が一瞬生まれるが、ユナイテッドは2列目からダニエル・ジェームズかブルーノ・フェルナンデスがスライドして数的同数を保っている。両者の献身的なディフェンスは、完封勝利になくてはならない存在だった。

 このようにして、シティは右サイドを封じられた。データサイト『Whoscored.com』によれば、シティの攻撃は43%が左サイドから。カンセロが封じられたシティは手詰まりとなっていた。

 ハリー・マグワイアは試合後、「うちには素晴らしいコーチと素晴らしい監督、そして素晴らしい分析官がいる」と語り、「彼らの功績」と称えた。選手個々のパフォーマンスもさることながら、チームとしての戦略が勝った試合だった。

(文:加藤健一)

【了】

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