Macで内蔵ストレージや外部ストレージを管理するうえで欠かせないのが、Macに標準搭載される「ディスクユーティリティ」です。毎日のように使うソフトではありませんが、Macでストレージを扱う際には欠かせないため、しっかりと使い方をマスターしておきましょう。
ストレージデバイスの診断と修復
ディスクユーティリティのさまざまな機能の中で、もっとも多くの人が利用するのがFirst Aidでしょう。
サイドバーからディスクやボリュームを選択して[First Aid]のボタンをクリックすると、そのストレージデバイスのフォーマットとディレクトリ構造に関連するエラーを確認し、修復することができます。
ファイルが破損したり、複数のアプリが突然終了したり、コンピュータが起動しなかったりなどMacに何らかのトラブルが生じたときは、まずはFirst Aidを試してみましょう。
ディスクで発生するすべての問題を検出または修復することはできないものの、問題によっては簡単に解決することもあります。
ストレージデバイスの消去・再フォーマット
ディスクユーティリティは、ストレージデバイス(USBメモリや外付けHDDなど)を消去・フォーマットする際にもよく利用されます。
たとえば、市販のUSBメモリはMacでもWindowsでも利用できるように、マスターブートレコード(MBR)のパーティション上に[MS-DOS(FAT16)]か[ExFAT]でフォーマットされている場合がほとんどです。Macでのみ使うなら、ディスクユーティリティでGUIDパーティションマップ上に[APFS]でフォーマットするとデバイスのパフォーマンスを最大限発揮できます。
ストレージデバイスのフォーマットを行なうには、[表示]メニューから[すべてのデバイスを表示]を選択してサイドバーから対象のディスクを選び、ツールバーの[消去]をクリックします。
すると「~を消去しますか?」というダイアログが表示されるので[名前]に名称を入れ、[方式]ポップアップメニューをクリックします。この際、[GUIDパーティションマップ][マスターブートレコード][Appleパーティションマップ]の3つが選択できますが、現在のMacでは基本的に[GUIDパーティションマップ]を選択します。
[マスターブートレコード]はWindowsベースのコンピュータ、[Appleパーティションマップ]はPowerPCプロセッサを搭載した古いMacとの互換性を保ちたいときに利用します。この2つの方式では[APFS]フォーマットの選択肢は表示されません。
もし[方式]ポップアップメニューを使用できない場合は、ディスクではなくボリュームが選択されている可能性があります。操作をいったんキャンセルし、消去したいストレージデバイス(階層の最上位にあります)を選択していることを確認してください。
そして次に[フォーマット]ポップアップメニューから目的に応じたフォーマットの形式を選択します。ポップアップメニューにはいくつかの選択肢が表示されますが、[GUIDパーティションマップ]を選んだ場合は、通常は[APFS]を選んでおけば問題ありません。
[APFS(大文字/小文字を区別)]や[MacOS拡張]などの形式は、特定の用途や過去のファイルフォーマットの互換性確保のために用意されているものです。
そして[セキュリティオプション]をクリックできる状態の場合は必要に応じてストレージを消去する際の方法を変更し、すべての設定が終わったら[消去]ボタンをクリック。これでストレージ上のデータが消去され、フォーマットされます。
パーティションの作成とAPFSボリュームの追加・削除
ディスクユーティリティでは、HDDやSSDなど1台の物理的なストレージを複数の記憶領域に区切って、それぞれを独立したストレージのように取り扱える「パーティション」管理機能があります。
大容量のストレージを複数に分割して用途別に使い分けるといった際に利用すると便利な機能です。
新たにパーティションを作成するには、サイドバーでボリュームを選択してから、ツールバーの[パーティション作成]ボタンをクリックするだけです。
すると、現在のストレージのボリューム内容が円グラフで表示され、円グラフ下の[追加]ボタンをクリックすることで、新たなパーティションの名前やフォーマット、サイズを指定して作成できます。
ただし、現行Macの標準的なファイルフォーマットであるAPFSでは、パーティションを作成するのではなく、単一のパーティション内にあるコンテナに複数のAPFSボリュームを追加する方法が推奨されています。
従来はパーティション内に作成された記憶領域(ファイルシステム領域)がそのままボリュームとして利用されていました。しかし、APFSではサイドバーで既存のAPFSボリュームを選択してから、ツールバーの[ボリュームを追加]ボタンをクリックすることで新たなボリュームを作成できます。
このようにコンテナ内に複数のボリュームを追加すると、パーティションによる分割とは異なり、複数のボリュームの空き領域が共有されるので、ボリュームが複数あってもストレージ容量の消費が抑えられるのがメリットです。
なお、物理的な装置→パーティション領域→コンテナ→ボリュームという入れ子構造は複雑に見えてしまうため、現在のディスクユーティリティでは[表示]メニューからユーザーが利用するボリュームのみを表示する設定が標準となっています。
ディスクイメージの作成
最後に、ディスクユーティリティのもう1つ重要な機能として忘れてはならないのが、ディスクイメージの作成です。
ディスクイメージとは、物理的なディスクやボリュームのようにマウントできるファイルのことで、Macでは「.dmg」形式のファイルとして取り扱われます。
以前はCDやDVDなどの物理ディスクをイメージ化してファイルとして保存する際によく利用され、ソフトウェアなどを配布するパッケージとしても用いられていました。
ディスクイメージは、空のディスクイメージを新規作成して、その中にファイルやフォルダを保存するといった使い方のほか、すでに存在するファイルやフォルダをディスクイメージとしてまとめることができます。
ディスクイメージのサイズは事前に数値を指定するほか、ディスクイメージ内に保存したデータの容量に合わせて変化する「スパースディスクイメージ」として作成することもできます。
ディスクユーティリティのそのほかの機能
ディスクユーティリティでは今回紹介した機能以外にも、実にたくさんの機能が搭載されています。
たとえば、APFSにフォーマットを変換する[APFSに変換]機能や、接続した別のボリュームから丸ごと複製する[復元]機能、複数のストレージを束ねてデータの保護性能を高める「RAIDアシスタント」などがあります。
基本的な使い方をマスターしたら、ぜひいろいろとソフトを触って試してみてください。
からの記事と詳細 ( 【Mac Info】 Macのストレージ管理に必須!「ディスクユーティリティ」の正しい使い方を知っておこう! - PC Watch )
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