Saturday, January 21, 2023

低温保管で鮮度保つ コールドチェーン整備に注力 沼津中央青果 地元 ... - あなたの静岡新聞

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 青果卸売市場運営の沼津中央青果(沼津市)が、低温保管で野菜や果物の鮮度を保つコールドチェーン整備を軸とした事業革新に取り組んでいる。生産者の収益安定に向けた取引形態確立や商品のブランド化などを通じ、県内産青果物の販路拡大に挑む。

沼津中央青果の低温保管施設。野菜や果物の鮮度を保ち出荷している=沼津市
沼津中央青果の低温保管施設。野菜や果物の鮮度を保ち出荷している=沼津市

 同社は2014年、JR沼津駅南口徒歩15分の同市丸子町から、国道1号沼津バイパス沿いの同市原への移転を機に、売り場の気温を10~15度に保つ設備を採用した。導入面積は県内最大の2400平方メートル。高鮮度の青果を出荷する体制を整えたことで、量販店や大型食品工場、「オイシックス」や「アマゾンフレッシュ」といった食品宅配サービス向けのレタスや枝豆、ポンカンなどの取扱量を増やした。
 卸売市場取引は、買い手が商品を評価して高値から落札していく「競り」がかつては一般的だったが、同社は売り手と買い手が話し合いで価格を決める相対形式の販売に22年、完全移行した。安定価格での大量調達を望む大手との取引拡大を見据えた措置で、丹藤松年常務は「生産コストが増す中、農家が収益を確保して生産できる利点がある」と説く。
 青果の魅力訴求の取り組みも展開する。生産者の商品開発を支援し、独自ブランド「富士のめぐみ いただき」と銘打った葉ショウガやカリフローレなどの青果や加工品を県内外に売り出す。
 今後は、取り扱い全体の約3割にとどまる県内産青果物の割合を5割まで高める目標を掲げる。県東部15カ所の集荷場に加え、静岡市以西の拠点をフル活用して買い手が求める商品に対応していく方針。

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