公文書改ざん『赤木ファイル』“マスキング範囲や保管場所”など国は詳細明らかにせず
更新:2021/05/12 20:07
森友学園への国有地売却を巡る財務省の公文書改ざん問題。自殺した近畿財務局の元職員が作成した『赤木ファイル』について、5月12日に行われた協議で、国は6月23日までには提出するとした一方で、マスキングの範囲やファイルの保管場所など詳細については言及しませんでした。
学校法人森友学園をめぐる、財務省の公文書改ざん問題。5月12日、裁判の進め方を話し合う非公開の協議が開かれました。
(赤木雅子さん 5月12日)
「こんな対応をされるんだということで、とても悲しい思い、気持ちになりました。(国は)一切、真正面には向いてくれない」
自殺した近畿財務局の元職員・赤木俊夫さん(当時54)。妻の雅子さんは俊夫さんが自殺したのは、『公文書の改ざんを強いられたからだ』として、国と当時の財務省理財局長・佐川宣寿氏に対して、約1億1000万円の損害賠償を求める裁判を起こしています。
雅子さんが国に提出を求めていたのが、俊夫さんが改ざんの経緯を記した、いわゆる『赤木ファイル』です。これまでの裁判で国は“探索中”だとしてファイルの有無について明らかにしていませんでした。しかし、5月6日、一転してその存在を認めました。
一方、ファイルの開示について国は、『公務秘密文書に該当する情報が含まれている恐れがあることから、できる限り狭い範囲でマスキング処理を行う』としていました。
雅子さんの弁護士によりますと、5月12日の協議の場で、国は6月23日の裁判までにはファイルを提出するとした一方で、“マスキングの具体的な範囲”や“いつどこでファイルが確認されたか”など詳細については言及しなかったということです。
(赤木雅子さん 5月12日)
「ただはぐらかさすための言葉にしか思えないので、時間稼ぎされているのか、相手にされていないと感じます」
雅子さんが納得できないことはほかにもありました。それは5月10日に国会で行われた衆議院予算委員会で、麻生太郎財務大臣が『赤木ファイル』の存在を事前に把握していたと認めたことでした。
(麻生太郎財務大臣 5月10日)
「赤木ファイルと言われるものであろうということを私どもが知ったのは“かなり前のほうから”。いつからだったかは記憶にありません」
これまで、ファイルについては一貫して『探索中』としていた国の主張と矛盾する発言だとして、麻生大臣は釈明に追われました。
(麻生太郎財務大臣 5月11日)
「赤木ファイルという言葉が出たのは(訴訟提起時の)1年くらい前なんじゃないの。(Q具体的な報告が事務方から上がってきたのは?)連休の前、4月20日くらいだったと思いますけどね」
こうした国の姿勢に雅子さんは…。
(赤木雅子さん 5月12日)
「(ファイルは)こちらに無いものなので、国が提出したとしても本当にそれが全てなのか確認のしようがない。ちゃんとした形で提出してほしいと思う」
なぜ俊夫さんは自殺しなければならなかったのか。国の『真摯な』対応が求められています。
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