2022年8月にリリースさればかりの「Android 13」には、「メモリ(RAM)は2GB以上」という最小システム要件が存在することが明らかになりました。Android 13のひとつ前のメジャーバージョンとなるAndroid 12では、「メモリ1GB以上」が最小システム要件であったため、これが引き上げられた形となります。
Android Developers Blog: Optimize for Android (Go edition): Lessons from Google apps - Part 1
https://android-developers.googleblog.com/2022/09/optimize-for-android-go-lessons-from-google-apps-part-1.html
Android 13 raises minimum system requirement to 2GB of RAM, 16GB of storage | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2022/09/android-13-raises-minimum-system-requirement-to-2gb-of-ram-16gb-of-storage/
GoogleがAndroid開発者向けに公開している公式ブログ上で、Android 13の最小システム要件が「メモリ2GB以上」に引き上げられたことを明かしました。なお、これまでのAndroidのメジャーバージョンにおける最小システム要件は、2018年リリースのAndroid 9までは「メモリ512MB以上」、2021年リリースのAndroid 12までは「メモリ1GB以上」でした。
これに加えて、Googleの公式ヘルプコミュニティで他ユーザーのサポートに積極的に取り組んだ人だけが認定される「プロダクトエキスパート」であるJason Bayton氏と、クラウドプラットフォームEsperのMishaal Rahman氏が、最小システム要件には「メモリ2GB以上」だけでなく「ストレージ16GB以上」という要件も存在することを確認したと報告しています。なお、Googleは「ストレージ16GB以上」という要件については公に文書化していません。
Small bit of news here: Google is upping the minimum hardware requirements that handheld devices must meet in order to be able to bundle GMS.
Now, all handheld devices launching with Android 13+ must have at least 2GB of RAM and 16GB of flash storage in order to preload GMS. https://t.co/fDppuhlfoW
— Mishaal Rahman (@MishaalRahman)
最小システム要件が引き上げられるということは、この要件を満たしていない端末はAndroid 13にアップデートすることができないということを意味します。ただし、海外テクノロジーメディアのArs Technicaは「基本的に今回の最小システム要件の引き上げがアメリカ市場に大きな影響を与えることはありません。なぜなら、ウォルマートで販売されている安価な30ドル(約4300円)のスマートフォンでさえ、3GBのメモリと32GBのストレージを持っているからです」と指摘。
また、GoogleはAndroidのメモリを集中的に使用する機能の一部をオフにした、簡略化されたバージョンである「Android Go」をリリースしており、これの最小システム要件は「メモリ1GB以上」のままです。なお、Android Goは基本的に1GBのメモリを搭載したデバイスがまだまだ主流の発展途上国向けに提供されているOSで、Googleによれば記事作成時点で世界中の2億5000万人以上がAndroid Go搭載スマートフォンを利用しているそうです。
なお、今回明らかになった最小システム要件はあくまでもAndroidエコシステムのうち、スマートフォンに課せられたものです。しかし、2022年8月にProtocolが「GoogleがスマートTVおよびストリーミングデバイスを開発するメーカーに対して16GB以上のストレージを搭載することを『強く推奨している』」と報じており、16GB以下のストレージしか搭載していないChromecast with Google TVではストレージ不足によりアプリのアップデートができなくなっていることが報告されています。
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