奈良市の臨時職員が、職場で保管していた交付前のマイナンバーカード１枚を盗んだとして警察に逮捕されました。
逮捕されたのは、奈良市の臨時職員の武田詩穂容疑者（３０）です。
警察によりますと、この職員は、勤務先の奈良市の商業施設にあるマイナンバーカードセンターで、交付前のカード１枚を盗んだとして窃盗の疑いがもたれています。
先月中旬、カードの名義人から「受け取りに行く」と市に連絡があったことでカードがないのに気づき、届け出を受けた警察が市に聞き取りなどを行った結果、この職員が盗んだとみられることがわかったということです。
警察の調べに対し、職員は「去年の１２月中旬ごろ、勤務中に盗んだ。仕事で困っているときに助けてくれず、職場の人が困ってしまえばいいと考えた」などと話し、容疑を認めているということです。
これを受けて奈良市では、谷田健次市民部長らが記者会見を行いました。
谷田部長は「カードの名義人様や市民の皆様にご迷惑をおかけし誠に申し訳ありません」と謝罪したうえで、職員の処分を検討するとともにマイナンバーカードを交付したり、保管したりする場所に防犯カメラをつけるほか、職員に研修を行うといった再発防止策を明らかにしました。
市によりますと、盗まれたカードには、個人のマイナンバーや氏名、住所、写真などの個人情報が記載されていますが、なくっているのがわかった直後に利用できないようにしており、今のところ、被害は出ていないとしています。
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