4月1日から名古屋市の自転車の放置禁止区域が広がり、中区の大須では放置自転車が即時撤去されました。撤去された自転車がその後どうなるのかを取材しました。
名古屋市の自転車の放置禁止区域は、これまで栄駅・伏見駅周辺に限られていましたが、4月1日から大須や矢場町などの周辺まで広がりました。
市によると、2021年度の放置自転車の台数は5718台で、2位の大阪市を大きく引き離して全国ワーストでした。
【動画で見る】手数料3500円が影響か…撤去自転車の“約6割”は所有者が引き取らず 放置台数全国ワーストの名古屋
また、放置自転車の数が多い駅ランキングの1位は大阪市の動物園前・新今宮ですが、2位は名古屋市の久屋大通、3位は上前津、4位は栄と続き、トップ10の中に名古屋市内の駅が6つもランクインしています。
市は、この不名誉な状況を脱却しようと対策に乗り出しました。中区の大須では4月3日、約1時間で70台以上の放置自転車が即時撤去されました。
撤去された自転車は、中区にある自転車の保管所に保管されます。取材した4月6日は、約200台の自転車が所狭しと並べられていました。
名古屋市自転車利用課の担当者:
「4月に入ってから撤去を開始して、毎日自転車が搬入されている」
自転車は1カ月保管されます。この間に、所有者には市から通知が送られ、所有者はその通知を持って保管所に行き、3500円の手数料を支払って、自転車を引き取ることになっています。
名古屋市自転車利用課の担当者:
「昨年度1年間ですと、引き取りに来られた方の割合は約4割」
引き取りに来る人は年々減少し、2022年度は6割の人が引き取りに来なかったといいます。
名古屋市自転車利用課の担当者:
「引き取るために手間暇かけて、こちらで手数料3500円お支払いしていただくことになりますので、自分の自転車の価値と天秤にかけて、引き取りに来られない方も結構いる」
1カ月引き取りに来なかった場合、自転車は条例に基づき、再利用が難しそうな場合は処分され、再利用できそうであれば市と提携している40の店や海外に売却されます。
中古自転車の需要はどれほどあるのか、提携店の1つで、中村区にある「モーターサイクル オカ」で話を聞きました。
岡さん:
「売れるね。結構乗ってもらえるよ」
この店では、市から買い取った自転車を全て分解し、部品1つ1つの安全性をチェックしたうえで、組み立て直して販売しています。
今は中古自転車の需要は高いといいます。
岡さん:
「市場がやっぱり高いから。市販より2~3割は安く買える」
物価高の影響もあって売れ行きはよく、特に新生活を始める社会人や学生に人気だということです。
先日の名古屋市の即時撤去については…。
岡さん:
「(市から売却があるのは)5月だね。ちょっと楽しみにはしておるけどね。良いやつが入ってくるかもわからん」
しかし、6割の人が放置自転車の引き取りに来ないことについては…。
岡さん:
「物を大切にせんからね。もったいない」
この道60年以上。引き取った自転車を直す手にも力が入ります。
岡さん:
「正直言うと採算は合わんけど、放置自転車を再生して長く乗ってもらいたい」
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