日本ハムは1日、新たに郡拓也捕手(23)ら4選手を含む7人が新型コロナウイルスの検査で陽性と判定されたと発表した。30日には3選手の感染が判明しており、チーム内の陽性者は計10人。安全を確保するため、2日の西武戦(札幌ドーム)は中止が決まった。選手の新型コロナウイルス陽性判定を受けて1軍の試合が中止になるのは、昨年8月2日のソフトバンク―西武戦(ペイペイドーム)に次ぐ2度目。国内の感染者の広がりは、再びスポーツ界を直撃している。
西武戦での劇的な3点差逆転サヨナラ勝利から約2時間半後。日本ハムにさらなる衝撃が走った。
前日に新型コロナウイルス感染が判明した西川、中島、清水に加え、新たに選手4人を含む7人が陽性判定を受けた。チーム内の感染者は計10人。日本ハム・川村浩二球団社長兼オーナー代行は「明日(2日)の試合は安心安全の確保を最優先に考え、中止せざるを得ないと判断しました。苦渋の決断をどうかご理解ください」とし、2日の西武戦中止を決定した。
新たに陽性判定を受けたのは郡、R・ロドリゲス、高浜、今川、飯山内野守備コーチ、チームスタッフ2人。飯山コーチは昨年9月に続き2度目の感染となった。浅間も濃厚接触者が確定。現時点で発熱や体調不調などの症状は見られないが、保健所の指示に従って隔離措置が取られた。
球団は30日の感染者判明後、1軍関係者全員に対し、短時間で結果が出るスマートアンプ法のPCR検査を実施。全員陰性で、30、1日両日の西武戦を開催した。だが、この日の試合前に、今川が再検査の対象となり出場選手登録を抹消。接触状況などから郡ら3選手と飯山コーチらをベンチ入りさせず、22人の選手で戦っていた。
新型コロナウイルスの影響でプロ野球が中止になるのは、昨年8月2日のソフトバンク―西武戦以来2度目。今季は開幕直後にヤクルトで西田が陽性となり、青木、内川らが濃厚接触者としてチームを離脱したが、「特例2021」に基づき、代替選手を登録して対応してきた。だが今回の日本ハムは感染者が2桁まで達し、これ以上の感染拡大を防ぐために苦渋の決断を下した。日本ハムはすでにあす3日からのイースタン・リーグ、ロッテ3連戦(鎌ケ谷)の中止も発表している。
保健所の判断を受けて2日、プロ野球は臨時実行委員会を開催し、3日以降の対応を決めることになった。最悪の場合、チームの移動制限や活動停止などの措置も考えられ、状況次第では今後の公式戦開催自体に大きな支障が生じる危機となった。
感染拡大防止に腐心してきた球界を再び直撃したコロナの猛威。他のスポーツ界にも波及しており、今夏の東京五輪に向けても影響が懸念される。
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