「氷室」と呼ばれる小屋に冬に積もった雪を保管し、夏に取り出す、「氷室開き」が、金沢市の湯涌温泉で行われました。
「氷室開き」は、江戸時代に加賀藩が冬に積もった雪を「氷室」と呼ばれる小屋に保管し、夏に取り出して将軍家に献上したことに由来する行事です。
金沢市湯涌町にある氷室小屋には、地元の人や観光客など約５０人が集まり、去年の冬に、「氷室」に詰め込んだ雪が取り出されました。
この行事は、湯涌温泉観光協会が４０年ほど前に復活させたもので、訪れた人たちは、雪の感触を確かめるなどして楽しんでいました。
雪を触った小学生は「冷たくて気持ちよかったです。暑いのにこうやって雪が残っていることが、すごいと思います」と話していました。
また、金沢市の男性は「今回初めて来ました。ことしは雪が少ないかなと心配しましたが、雪が残っていて安心しました」と話していました。
取り出された雪の一部は、夕方に金沢駅の観光案内所で展示されるほか、江戸時代に加賀藩の屋敷があった東京の文京区などにも送られるということです。
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