Saturday, February 12, 2022

【証言】小林陵侑、恩師が明かす朝練遅刻しなくなった理由…入賞逃し「相当悔しかったんでしょう」 - スポーツ報知

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 個人ラージヒル(LH)決勝(ヒルサイズ=HS140メートル)で、小林陵侑(25)=土屋ホーム=が142メートル、138メートルの合計292・8点で銀メダルを獲得した。ノーマルヒル(NH)の金に続き、2度目の表彰台。14日の男子団体ラージヒルでは、98年長野大会の船木和喜(個人LH&団体金、NH銀)に並び、ジャンプ日本勢最多の1大会3個目のメダル獲得に挑む。

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 小林陵侑が通っていた岩手・八幡平市立松尾中スキー部監督の永井陽一さん(40)が、強さの原点を語った。

 「おめでとう。伝えたいのはその一言です。風が悪くても(ノーマルヒルで)あれだけ飛距離を伸ばせるのが陵侑。ラージでも必ずメダルを取れる」と信じていた。

 松尾中では陵侑と2つ上の姉・諭果(27)を指導した。自身は田山中(現安代中)スキー部で監督だった陵侑の父・宏典さんから指導を受けた縁もあり「絶対に結果を出せる選手にする」と恩師の次男坊を預かった。

 これまで指導に携わった選手の中で「最もバランス感覚に優れていた」と評する一方で「1年時は朝練に寝坊してくることも多かった」。だが中2で出場した全国中学大会で転機が訪れた。ノルディック複合で3位に入ったが、ジャンプでは入賞を逃し「相当悔しかったんでしょう。その後は朝練に遅刻することがなくなりました」と振り返った。

 恩師である宏典さんから教わった心得も継承した。夏場は200メートルを36秒ペースで50本走るインターバルなど、地道な走り込みに向き合わせた。「オフにどれだけ頑張るかが冬の成果につながると教わったので」。陵侑はジャンプと複合の2種目に取り組み、3年時には全中2冠を達成した。

 「目標を定め、そこに向かって努力できる力が身についたのが一番成長したところ。きっかけは中2の全中だと思います」。中3時には「将来はオリンピックで金メダルを取りたい」と大きな夢も描くようになったという。

 永井さんの弟・秀昭(38)も3大会連続で五輪の複合代表に選出されており「北京で仲良くやっていると思います。(陵侑が)ノーマルヒルで金を取った後は弟から『スターに会ったぞ』と連絡をもらいました」。14日の男子団体に向け「この勢いでもう一つメダルを目指してほしい」とエールを送った。(小山内 彩希)

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