今年3月大きな話題になったのが、恵泉女学園大学の2024年度の学生募集停止のニュース。少子化などの影響で近年定員割れが続いていた同大の閉学が、思わぬところに波紋を広げている。
同大は、太平洋戦争で戦死した兵士たちのオブジェを制作してきた鉄の造形作家、武田美通さん（16年没）の作品を保管している。
「作者の没後、引き取り手がなかったところに手を挙げてくださったのが、恵泉さんでした」（鉄の造形「戦死者たちからのメッセージ」を広める会事務局長・仲内節子さん）
日経新聞の記者だった武田さんは還暦目前で溶接技術を学び、鉄のオブジェ制作を開始。初めは小鳥や花などを作っていたが、作風が一変したのが有事関連法案が国会に提出された03年。9歳のときに終戦を迎えた武田さんの脳裏に兵隊の姿が蘇り、戦争への危機感から戦争で犠牲になった兵士の姿など、30の作品に落とし込んでいった。
鉄板を高温で熱し、人間の骨一本一本を形作り溶接して完成させた作品は、戦争の恐ろしさを無言で語りかけ、見る者を圧倒する。
からの記事と詳細 ( 恵泉女学園大学の学生募集停止の余波…保管場所喪失で戦死者の ... - 日刊ゲンダイDIGITAL )
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