Wednesday, November 15, 2023

原子炉施設で保管の使用済み核燃料に課税 条例案提出へ:朝日新聞 ... - 朝日新聞デジタル

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張守男

 茨城県原子炉施設で保管されている使用済み核燃料について、新たに課税対象に加える方針を固めた。新たな条例案を12月県議会に提出する予定であることが、関係者への取材でわかった。実効性ある避難計画の策定や、安全対策に対する負担が大きい県として、事業者に応分の負担を求める。

 関係者によると、条例案では、東海第二原発東海村)を運営する日本原子力発電などを念頭に、原子炉設置者に対し、施設内に保管する使用済み核燃料の重さに応じて課税する。

 使用済み核燃料の保管が長期化しないよう、県外への搬出を促す狙いもあるという。

 県は1999年に「核燃料等取扱税」を創設し、原子炉を設置する事業者などを対象に課税し、5年ごとに課税ルールを見直してきた。今年度で5期目が終わるタイミングだった。原子炉設置者が保管している使用済み核燃料を対象にするのは初めてとみられる。

 今年度までの5年間で得る税収見込みは62億円ほど。新たな課税により、2024~28年度の5年間で118億円を見込む。

 県は今後5年間で、避難道路の整備などにかかる支出を214億円と見込んでおり、今回の課税分の財源を元に対策を進めていきたい考えだ。条例案は議会での可決に加え、国の同意も必要になる。

 原子炉施設における使用済み核燃料の保管に対する課税を導入している都道府県は、福井、愛媛、佐賀の3県があるという。また立地の地方自治体が同様の課税をしている事例もある。(張守男)

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