保管庫の定期点検不適切 岡山南署現金紛失、鍵の管理も：山陽新聞デジタル｜さんデジ - 山陽新聞デジタル

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　岡山南署の保管庫から事件の証拠品だった現金約３２０万円が紛失し、うち２０万円を盗んだなどとして同署巡査長が逮捕された事件で、岡山県警が内規で月１回と義務付けている証拠品の定期点検が昨年１０月の紛失発覚まで少なくとも３カ月間、適切に実施されず、保管庫の鍵の管理も不適切だったことが１０日、関係者への取材で分かった。

　関係者によると、点検時に保管庫の証拠品を一覧表と十分に照合していなかったほか、鍵は関係する署員が自由に持ち出せる状況にあったとされる。県警は窃盗容疑などで逮捕した同署巡査長（３１）＝福山市＝から詳しく事情を聴き、当時の管理体制に重大な不備があったとみて関係者の処分を検討する。

　現金の紛失は２０２３年１０月下旬、証拠品が関わる事件について他署に引き継ぐため、岡山南署員らが確認し発覚。残る現金３００万円についても容疑者が関与を認めていることから、県警は複数回にわたって鍵を持ち出して盗んだとみて裏付けを進めている。

　逮捕容疑は２３年７月２１日早朝、保管庫の２０万円を盗んだほか、同５月、当時入居していた警察官舎の管理口座から７万５千円を引き出して着服するなどした疑い。

　巡査長は１４年に採用され、２３年３月に岡山南署刑事２課に配属された。県警は１０日、窃盗、業務上横領などの疑いで巡査長を送検した。

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