2024年1月8日(月)
能登半島地震1週間
要望聞き改善求める
石川 輪島で被災の鐙史朗共産党市議
最大震度7を記録した1日の能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県輪島市で、自身も被災した日本共産党の鐙(あぶみ)史朗市議(53)が、被災者の困難を軽減しようと奔走しています。避難所に身を寄せつつ、住民の要望を聞き行政に届けている鐙氏のリポートです。(桑野白馬)
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「ズン!」。今までに感じたことのない揺れでした。80代の両親と自宅の台所にいて、3人とも床に倒れこんでしまった。はってテーブルの下に隠れました。食器棚の扉が開いて食器が飛び出し、冷蔵庫は倒れて中身が散乱。怖かった。
大津波警報が出たため、海岸線の自宅は危険です。要介護の母は長い距離歩けない。車を使い、段差やひび割れができた道を横目に石川県輪島漆芸(しつげい)美術館に避難。車中泊し、警報解除を待って市内の福祉施設の避難所に身を寄せました。
「しんどい」
避難所での生活は、しんどい。十分な食料と水が備蓄されておらず、3日までは家から持ち寄った食べ物を、みなで分け合いました。もらえる水は200ミリリットルくらいの紙コップ8分目だけ。自宅にあった水を持ち寄っていました。
“本格的”に食料提供が始まったのは5日から(表参照)。パン、またパン…もちろんぜいたくは言えません。でも、みな別のものが食べたいと思っているのでは。私のいる避難所にはまだ600人もの人が滞在しています。今後の食料や水、支援物資は「どれだけ提供できるか不安定」とのこと。ライフラインの復旧も待たれます。
ドブに土嚢(どのう)を積んでためた水をくみ、流していたトイレも5日、ついに詰まって使えなくなりました。簡易トイレに排尿、排便してダンボールに“保管”する状態。衛生環境が心配です。服を買いたい、洗濯機を使いたい。いろいろと要望はあるでしょう。でもみな、あまり口に出しません。倒壊した建物の下敷きになったり、家が全焼してしまったり。そういう人たちのことを考えると何も言えないのも分かります。
声拾い集め
地域住民の助け合いが広がっています。被災者自身がボランティアで支援物資の配布を手伝っています。
私は被災者の要望を聞き、市役所にかけあっています。火葬場が使えないので家族の遺体を安置所に運びたいがその手段がない。隣の民家が崩れており対応してもらいたい…。そんな切実な声が寄せられます。大変な状況です。
避難所の環境改善は、もっと前に取り組まれるべき課題でした。学校の避難所の体育館は寒く、床はかたい。私の父が市議をしていた当時から、体育館の適切な温熱環境を整備すべきだと市に対応を促してきました。しかし、改修で費用がかさむと放置されたまま。そこに今回の地震です。体育館が避難所としての役割を果たしていないと改めて分かったのです。対策が不十分だったと露呈しました。大規模災害を想定し、必要な準備を進めるべきでした。
今後も小さな声を拾い集め、少しでも住民の役に立てるよう、できることを進めていきます。
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