「タンス預金」はキケン…大切な資産を“減らさない”ための「効果的な保管場所」は【ストラテジストが解説】
国をあげて「貯蓄から投資へ」というように、日本は他国に比べていまだに貯蓄率が高い国として知られています。しかし、インフレが続くいま「タンス預金」はキケンであると、東京海上アセットマネジメント株式会社の平山賢一チーフストラテジストはいいます。では、大切な資産を“減らさない”ためにはどうすればいいのか、詳しくみていきましょう。
物価上昇が止まらぬいま、「タンス預金」はキケン
物価が上昇する時代にタンス預金を続けていれば、どんどん「買うチカラ」は減っていくことになります。紙幣に印刷されている数字を眺めていても、物価上昇を促す政策をしているなかでは、その数字の価値はどんどん下がっていく一方です。
では、まとまった紙幣をタンスではなく、どこに入れておくのがいちばんいいのでしょうか――?
特に、50~60代となると資産運用は失敗が許されません。年金受給世代は、大きく儲けることを狙わず、「資産を減らさない」ことを心がけるべきです。
「減らさない」ということは、タンス預金のように、「保有する100万円を10年後も同じように持っている」ことではありません。保有資産の価値を物価上昇に対応させ、「買うチカラ」を減退させないということです。
商品・サービスの値上げが続くなか、生活の水準を維持するために必要なことは「物価に負けない資産運用」です。
投資界で常識の「長期投資」だが…
投資の世界には、「卵はひとつのカゴに盛るな」という有名な格言があります。
1つのカゴに卵を盛ると、そのカゴを落としてしまえばすべての卵が割れるかもしれません。しかし、いくつかのカゴに分散して盛っておけば、1つのカゴが落ちても、他のカゴに盛った卵は割れません。
つまりこれは、「資産をいろいろなところに分散して持っておくことで、1つの資産が大きく下落しても他の資産は影響を受けない」という分散投資の原則をうたったもので、これを提唱したのがノーベル経済学賞を受賞したハリー・マーコウィッツの現代投資理論です。
この考え方は、株式のようにリスクの高い資産であっても、長期で保有すれば歴史的データに裏づけられた高いリターンを得ることができるため、いちど決めた株式の保有比率は維持すべきであるということも示唆しています。
株式は長期保有すると、預金などよりも高いリターン(収益率)を得られる可能性があります。実際に過去100年のデータを検証するとこれが確認できるため、株式は「ハイリスク・ハイリターン」な資産としてよく知られています。合理的に考えると、「長期で保有すれば成果を得ることができる」ということです。
しかし問題は、この「長期」という部分です。
後の研究によると、株式投資では、数十年単位で良い時期と悪い時期が繰り返し訪れることがわかっています。これにしたがうと、人生100年を振り返れば最終的にいい結果になっているとしても、10年単位でみると預金によるリターンを下回ることも、インフレ率を下回ることもあるわけです。
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