Friday, February 21, 2020

PCの電源を入れたままストレージを交換できるホットスワップに対応したリムーバブルケース「ICY DOCK MB326SP-B」を使ってみた - GIGAZINE


PCに搭載したストレージが突然故障してしまうといったトラブルには、RAIDなどを用いて複数のストレージを使用し、一部のストレージが故障しても障害につながらないよう、ストレージ全体の信頼性を高めることで対処することができます。故障したストレージを交換する場合は、通常はPCの電源をオフにする必要がありますが、PCの電源がオンのままでもストレージを交換できる「ホットスワップ」という仕組みが存在します。障害時のメンテナンスを容易にするため、6個のストレージを収納できるホットスワップ対応のケースを使ってみました。

MB326SP-B_ExpressCageシリーズ_2.5" 対応内蔵モジュール | ICY DOCK
https://www.icydock.com/japan/goods.php?id=211


今回のケースの選定にあたっては、「SSDを収納するので、振動に対する耐久性が必要ない」「今後の拡張性を考え、収納できるストレージは多い方がいい」「価格が安い」という条件を設定しました。この条件で探したところ、ICY DOCKの「MB326SP-B」の他にはほとんど選択肢がないことがわかったので、Amazon.co.jpで購入。

Amazon | CREMAX 2.5 SAS/SATA HDD&SSDx6台搭載可能モジュールラック ホットスワップ | CREMAX | パソコン・周辺機器 通販


これが購入したMB326SP-Bです。


2.5インチベイのストレージを6台格納できます。


ケースからスロットを取り外すためには、それぞれのスロット右側についているボタンを押します。


ボタンを押すと、スロットが射出されました。


そのままスロットを引き出して取り外せます。


ケースの裏側には5cmのファンが2基ついています。


風量は「H(High)」「L(Low)」「A(Auto)」の3モードから選択可能。


ファンは取り外し可能で、他の5cmファンに交換できます。


長辺145.6mm、幅68.2mmのPixel 3とサイズを比較してみました。ちょうどPixel 3が2台収まるくらいのサイズです。


高さを比較するとこんな感じ。


ケースからスロットを取り外し、スロットにSSDを取り付けてみます。


SSDのコネクタがスロットの外から見えるように、SSDをセットします。


付属のネジで2カ所を固定。


スロットのレバーを開いた状態で、ケースにスロットを収めていきます。


ある程度スロットを押し込んだら、開いたレバーを閉じながらスロットを押し込みます。


手応えがあるまでスロットを挿入すればリムーバブルケースへのSSD取り付け作業は完了です。


最後に、5インチベイを取り付け可能なPCケースにリムーバブルケースを取り付けます。


リムーバブルケースをネジでPCケースに固定して……


SATAの電源ケーブルを2本、データケーブルを取り付けるストレージの数だけ接続します。


PCの電源を入れると、スロットごとに青いLEDが点灯しました。


リムーバブルケースのテスト環境として、2つのSSDを用いてソフトウェアによるRAID 1を組み、その上にLVMを構築。ファイルシステムはXFSを使用し、Ubuntu 18.04をインストールしました。

「/proc/medstat」ファイルを確認すると、現在のRAID状況を確認することができます。


ホットスワップが使えるかどうかテストするため、まずは下記コマンドを実行して、RAID 1の片方のボリュームを不良扱いにします。今回のテスト環境はブートローダーも別途RAIDを組んでいるため、RAID 1構成が2つあります。

sudo mdadm --fail /dev/md0 sda1
sudo mdadm --fail /dev/md1 sda2


RAIDの状況を確認すると、sda1とsda2に不良を表す「(F)」がつきました。


RAID 1を組んでいるので、OSは問題なく動作したまま。


次にRAID 1構成からデバイスを外すため、下記コマンドを実行。

sudo mdadm --remove /dev/md0 sda1
sudo mdadm --remove /dev/md1 sda2


それぞれのRAID 1構成からsda1とsda2が消えました。


リムーバブルディスクがホットスワップに対応しているので、SSDをリムーバブルケースから物理的に外しても問題ありません。


RAID 1を再び構成するために、SSDを再度セットして下記コマンドを実行。

sudo mdadm --add /dev/md0 /dev/sda1
sudo mdadm --add /dev/md1 /dev/sda2


RAID 1の再構築が始まりました。ホットスワップ対応なので、再構築が完了したらサーバーを再起動させることなく稼働させ続けることができます。


ホットスワップ対応のリムーバブルケースを使うことで、ストレージに障害が起こってもPCケース前面からストレージのメンテナンスが容易に行えるようになりました。

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February 22, 2020 at 10:00AM
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