北海道内の漁業関係者や輸出業者などの間では影響が広がっています。
「安くておいしい」と消費者に評判を呼び、全国的に話題となった日高沖のオオズワイガニ。
えりも町の水産加工会社では、中国に輸出する予定だった冷凍されたカニが大量に保管されていました。
中国政府が福島第1原発の処理水放出をめぐり、日本産水産物の輸入を全面的に停止したためです。
(マルデン 傳法貴司社長)「去年もサケも中国に行っていたから。だから生産の仕方や売り場も変えていかなければならない。早く再開して正常通り輸出輸入がきちんと行えれば、我々も非常にありがたいということです」
この会社では急きょ、台湾などアジアのほかの地域に販路を広げ対応していますが、この先、秋サケなどへの輸出の影響を懸念しています。
一方、道東でも・・・
(武田記者)「根室の水産加工場です。処理水放出で3月ごろからホタテの輸出に影響が出ているということです」
道内から中国への輸出が最も多いホタテ。
根室の水産加工会社では、ホタテを中心に年間9億円ほどの水産物を中国に輸出しています。
この春から注文が激減し、先月から輸出がストップ。
影響が広がっているといいます。
(山十前川商店 宮崎征伯社長)「外交が下手だから説明不足もあるでしょうし、仮に国同士が安全ですからOKですよって言っても、食する末端がいまみたいに騒いでとなると、従来通り食してくれるのか不安はあります」
こうしたなか札幌市内で開かれているのが、道産食品の輸出に向けた商談会。
道内82の企業が自慢の商品を海外バイヤーにピーアールしました。
(道内企業)「主な養殖魚はホタテです」
北海道といえばやっぱり水産物。
アメリカのバイヤーがホタテやイクラなどに熱い視線を向けていました。
参加する31のバイヤーの中には中国のバイヤーも。
日本の水産物について聞いてみるとー
(中国のバイヤー)「100%心配がないとは言えない、正直言いますと。もっと説明を十分にしていただきたい。熱心さが必要」
(中国のバイヤー)「両国間で解決できるようにするのが一番期待すること」
影響が出ているのは水産物の輸出だけではありません。
処理水の海洋放出に対し、中国では抗議の声が高まっていることから、外務省は中国への渡航者や滞在者に注意を呼びかけています。
新千歳空港から中国に向かう人は・・・
(出張で中国へ向かう人)「過去にもいろいろと教科書問題ですとか尖閣列島の門際ですとかいろいろありますので、またかという感じです」
(中国に帰国する人)「寿司とかおいしかったです。(処理水は)たぶん大丈夫です、でもちょっと心配です」
道は連絡協議会を設置して、関係団体などと1回目の会議を開き、対応を協議しました。
(北海道庁水産林務部水産局 近藤将基 水産局長)「どういう影響が出ているか、またお困りの声を受けてからどういう対策が必要なのか、ご意見を伺っていきたい」
処理水をめぐり、中国政府が日本産水産物の輸入を全面的に停止した影響が広がる道内。
国の早急な対応が求められています。
からの記事と詳細 ( ホタテの輸出ストップ 大量の冷凍カニ保管 原発の処理水放出 北海道 ... - STV札幌テレビ )
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