【キーウ=笹子美奈子】ロシアが実効支配するウクライナ南部クリミアの北部で爆発した弾薬保管場に関し、ウクライナのミハイロ・ポドリャク大統領府顧問は16日の地元テレビで、付近で炎上した変電所とともに「重要な標的」だったと述べ、ウクライナの関与を示唆した。「始まったばかりだ」とも語り、露軍関連施設での爆発は続くとの認識を示した。ウクライナ国営通信が伝えた。
ポドリャク氏は、露軍はこの変電所を通じ、占拠を続ける南部ザポリージャ原発の電力をクリミアに引き込もうとしていたとの見解を示した。「原発を奪ったのは、電気を含め、できる限りのものを盗むためだ」とロシアを批判した。
ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は16日のビデオ演説で「爆発は様々な理由がありうるが、国民の命を救うという意味は同じだ」と指摘。実行者には言及しなかったが、「占領軍を弱体化させるため、軍や情報機関、特殊部隊を助けてくれている全てのウクライナ人に感謝したい」と語った。
爆発について露国防省は「破壊工作」によるものだとしており、今後、激しい報復攻撃も予想される。ロシアが2014年に併合したクリミアではこの日、中部の軍用飛行場でも爆発があったとの情報もある。今月9日には西部の軍用飛行場でも大規模爆発があった。
一方、国連の世界食糧計画(WFP)が調達した小麦2万3000トンを載せた貨物船が16日、ウクライナ南部ユジニ港を出港した。輸出が再開された今月1日以降、人道支援を目的とする初の出荷で、エチオピアでの支援活動にあてられる。穀物船の出入りを管理する「調整センター」によると、1~15日に21隻が計約56万トンを出荷した。ウクライナ政府は9月の輸出量は300万トンになるとの見通しを示している。
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