Saturday, August 13, 2022

戦後77年 B29の機関銃か語る傷痕 大刀洗平和記念館 民家で70年超保管、寄贈 - 読売新聞オンライン

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 筑前町高田の町立大刀洗平和記念館で、太平洋戦争中に現在の小郡市に墜落した米軍の爆撃機B29「ゴンナ・メーカー」に搭載されていたとみられる機関銃の常設展示が始まった。民家で70年以上保管されていたもので、2年前に寄贈された。同記念館は「戦争の悲惨さや平和の大切さを感じてもらいたい」としている。

 同記念館によると、ゴンナ・メーカーは1945年4月18日、大刀洗飛行場の上空を飛行中に、陸軍の戦闘機「 屠龍とりゅう 」の体当たり攻撃を受けて墜落した。搭乗員11人全員が死亡し、屠龍に乗っていた山本三男三郎少尉(当時23歳)も戦死した。墜落した場所には防空 ごう があり、避難していた住民6人が亡くなった。

 機関銃は、小郡市の福田武夫さん(66)の父親、登さん(2013年に91歳で死去)が戦後、市内の宝満川に沈んでいるのを見つけて川から引き上げ、自宅などで保管していたという。

 武夫さんは、墜落したB29に搭載されていた機関銃だと聞かされていて、登さんが亡くなった後も保管を続けていた。長男の龍二さん(35)から、同記念館で戦時中の飛行機の資料などを展示していることを教えてもらい、活用してもらおうと寄贈を決めた。

 同記念館は、専門家による鑑定や警察の安全確認などを行い、今年6月からゴンナ・メーカーが小郡市へ墜落した出来事を紹介するコーナーで展示を始めた。大きさは1・3メートルほどで、銃身は曲がっているが、原形はとどめていて保存状態は良いという。当時の墜落現場を撮影した写真のパネルや、機関銃に使用された銃弾の薬きょうなどと合わせて紹介している。

 武夫さんは「機関銃について父はほとんど話してくれなかったが、戦争を体験しているので色々な思いがあったのだと思う。戦争の傷痕を伝える資料として、たくさんの人に見てもらいたい」と話している。

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