ITシステムの開発や運用の経験があったとしても、AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)の仕様について理解が不十分だったり、思い込みがあったりして落とし穴にはまってしまうことがあります。今回は、クラウドストレージに関する落とし穴を、架空の事例として再現し、どうすれば落とし穴を避けられるかを解説します。
Amazon Simple Storage Service(Amazon S3、S3)は、オブジェクトと呼ばれる非構造化データを格納・管理できるオブジェクトストレージサービスです。容量に関係なく写真や動画、音声、メール、ログなど様々なデータを保存したり取得したりできます。高度な拡張性を備えているため「容量の確保」といった設定をすることなく利用可能で、料金は保存しているデータ量などに応じて支払います。
S3には、データの用途などに応じて複数の「ストレージクラス」があります。具体的には、アクセス頻度の高いデータの管理に適していて汎用的な「Amazon S3 標準(S3 Standard)」の他、データアーカイブに向く「Amazon S3 Glacier Flexible Retrieval(旧S3 Glacier)」、アクセス頻度が最も高く、ミリ秒単位でデータアクセスが必要なケースのための「Amazon S3 Express One Zone」などがあります。料金はクラスごとに設定されていて、保存しているデータ量や、ファイルの作成・更新をはじめとするデータに対するリクエストの量などによって料金は変わります。
これらのストレージクラスは同時に複数、利用することで、データによってストレージクラスを使い分けることができます。「アクセスされなくなったのでS3 Standardのデータを一部、S3 Glacier Flexible Retrievalに移そう」といったことも可能。1GB(ギガバイト)当たりのS3 Glacier Flexible Retrievalの料金は、S3 Standardと比べると約5分の1なので、S3全体にかかるコストを抑制できます。
こうしたメリットを得られるS3なのですが、意識してストレージクラスを見直すなどしなければ、メリットは得られません。特に「データ量が急増している」などS3の活用度が高い場合、あっという間に料金が高額になります。料金が高額になるのは、S3の管理面で、ある落とし穴にはまっていることがあります。そこで今回、架空の事例を交えながら、その落とし穴を説明し、S3のコストを抑えるポイントを紹介します。
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