2024.5.23.(木)
重金属中毒の解毒に用いるバル筋注100mg「AFP」について、メーカーの安定性試験を踏まえて、有効期間を従前の「4年間」から「5年間」に延長する。あわせて、適切保管(摂氏5±3度での適切な保管)を条件に流通製品の使用期限も1年延長することを認める―。
厚生労働省は5月16日に事務連絡「バル筋注100mg『AFP』の有効期間の延長について」を示し、こうした考えを明らかにしました。
「摂氏5±3度での適切な保管」が、有効期間延長の要件である点に留意を
「バル筋注100mg『AFP』」(一般名:ジメルカプロール)は、ヒ素・水銀・鉛・銅・金・ビスマス・クロム・アンチモンといった重金属中毒の解毒に用いる医療用医薬品です。
これまで、製造からの有効期間は「4年間」に設定されていましたが、製造販売会社(アルフレッサファーマ社)から「安定性試験において、すべて60か月(5年)経過時点で適合した。摂氏5±3度のもと、適切に保管されている場合、製造後5年間は承認規格から逸脱しないものと考える」との報告書が厚労省に提出されました。今後、有効期間延長にかかる薬事上の手続きが進められます。
さらに厚労省は今般、「現在、流通している製品」(以下ロット製品)についても、「摂氏5±3度のもと、適切に保管されている場合には、有効期間5年の製剤と取り扱って差し支えない」との考えを示しました。
【対象製品】
▽ロットナンバー「CZA0075」
・印字されている使用期限(有効期間4年):本年(2024年)6月30日
↓
・使用可能な期限(有効期間1年延長後):来年(2025年)6月30日
▽ロットナンバー「CZA0076」
・印字されている使用期限(有効期間4年):本年(2024年)7月31日
↓
・使用可能な期限(有効期間1年延長後):来年(2025年)7月31日
▽ロットナンバー「CZA0077」
・印字されている使用期限(有効期間4年):本年(2024年)12月31日
↓
・使用可能な期限(有効期間1年延長後):来年(2025年)12月31日
▽ロットナンバー「CZA0078」
・印字されている使用期限(有効期間4年):本年(2024年)12月31日
↓
・使用可能な期限(有効期間1年延長後):来年(2025年)12月31日
▽ロットナンバー「CZA0079」
・印字されている使用期限(有効期間4年):来年(2025年)1月31日
↓
・使用可能な期限(有効期間1年延長後):再来年(2026年)1月31日
院内の在庫等を確認し、適切に使用することが重要です。
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