千葉市の博物館で保管されていた岩石から1億年以上前の恐竜時代に生息していた新種の貝の化石が6種類見つかりました。
この岩石は、22年前、研究に役立ててもらおうと県内の化石の収集家から寄贈されものでした。
発見されたのは、1ミリから数ミリほどの大きさの小さな巻き貝の化石で、6種類いずれも新種だということです。
千葉県立中央博物館で古生物学を研究する伊左治鎭司主任上席研究員が、収蔵庫に保管されていたおよそ50センチの岩石から取り出しました。
この岩石は、千葉県銚子市に住むアマチュアの化石の収集家の山田勝彦さんが地元の海岸で見つけ、表面にアンモナイトの化石のようなものがあったことから、22年前、博物館に寄贈しました。
博物館によりますと、銚子市の海岸には、今から1億年以上前の、恐竜が生きていた白亜紀前期時代の地層が露出しているところがあり、時々、アンモナイトや貝、サメの歯などの化石が見つかるということです。
山田さんは「銚子の海岸は波が荒く、大きな岩でも流されて失われてしまうので、保管して研究や教育に使えるなら生かしてもらおうと考えました」と話していました。
寄贈された岩石は、手作業で化石を取り出すのは労力がかかることから、長らく収蔵庫に保管されていましたが、伊左治さんは石を薬剤に浸して溶かす方法を応用することを思いつきました。
石を小さく割って浸すと、数日で泥のような状態に変わり、その泥を洗い流すことで小さな化石をきれいに取り出せたということです。
伊左治さんによりますと、今回の発見によって巻き貝の進化の謎につながるヒントや、白亜紀時代の生物の多様性がわかってきたということです。
伊左治さんは「石を保管していたからこそ新しい手法を思いつき、新発見につなげることができた」と話していました。
今回、発見された6種類の巻き貝の化石のうち、1つには、山田さんの名前にちなんで「シュードメラニア・ヤマダイ」という名前がつけらました。
今回の発見によって、博物館では、収蔵庫に保管されているほかの資料からも新たな化石が発見できるかも知れないと期待が高まっているということです。
からの記事と詳細 ( 収蔵庫の岩石を溶かしたら 新種の巻き貝の化石を発見 千葉|NHK 首都圏のニュース - nhk.or.jp )
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